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7542七子餅茶99年無内飛 プーアル茶

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7542七子餅茶99年無内飛 プーアル茶
7542七子餅茶99年無内飛 プーアル茶

7542七子餅茶99年無内飛  1枚  約340g
2012/06/05 終了

製造 : 1999年
茶廠 : 雲南孟海茶廠
茶山 : 西双版納孟海茶区
茶樹 : 大葉種
茶葉 : 3級~6級
重量 : 340g
工程 : 生茶
倉庫 : 台湾未入倉

甘味
●●●○○
渋味
●●●●○
とろみ
●○○○○
酸味
●●●○○
苦味
●●●○○ 穏やかな苦味
香り
●●●○○ 煙味、梅香、橙香
熟成度
●●○○○ 未入倉にしてはよく熟成

7542七子餅茶シリーズで、1999年につくられた生茶です。
比較的乾燥した保存環境で、ドライな風味に仕上がっています。
茶葉の質、熟成具合とも良く、しっかりした旨味があります。

7542七子餅茶99年無内飛 プーアル茶
7542七子餅茶99年無内飛 プーアル茶
7542七子餅茶99年無内飛表
7542七子餅茶99年無内飛裏
表面には小さめの茶葉、
裏面には大きめの茶葉が配置してあります。

孟海茶廠(メーカー)の茶号:7542は、1970年代から毎年作られている生茶の餅茶です。おそらく生茶の餅茶の中では最もロングセラーのものとなります。
当店で紹介した「7542」の一例
1970年代
+【七子小緑印圓茶7542の散茶】
1980年代
+【7542七子餅茶80年代中期】
1990年代
+【黄印7542七子餅茶】

「7542」の生い立ちについては、「七子小緑印圓茶7542の散茶」のページをご参照ください。
+【7542七子餅茶の生い立ち】

このお茶の一番の特徴は、内飛(茶葉に埋め込まれた小さな紙)がないことです。内飛が無い理由は、1999年に中国雲南省の孟海茶廠(メーカー)で製造されてからすぐ、台湾に輸入されたことによるものです。

7542七子餅茶99年無内飛 プーアル茶
左: 「7542七子餅茶99年」 内飛無し。
右: 「7542七子餅茶91年」 内飛あり。

1949年~2004年まで、台湾は中国大陸産の茶葉の輸入を規制していました。そのため、多くのプーアール茶がベトナムを経由して、ベトナムのお茶に偽装して輸入されています。
当店で紹介している「7592七子餅茶プーアル茶」も同じ経歴を持ち、そこで詳しく紹介していますのでご参照ください。
+【7592七子餅茶プーアル茶】


写真は、「73青餅7542七子餅茶」の内飛。

ベトナムのお茶として輸入されるのに、「西双版納ダイ族自治区孟海茶廠出品」と印刷されている内飛が茶葉に埋まっているのは問題です。台湾の茶商は、孟海茶廠(メーカー)に依頼して、内飛と包み紙のない裸の「7542七子餅茶」を作らせます。そして台湾に到着してから、孟海茶廠から別途仕入れた包み紙(おそらく香港を経由した個人輸入による)で包みなおして台湾で販売されます。
1990年代後半までにはそれがほとんどであった香港の茶商の倉庫に保存されたプーアル茶とは、大きく異なる点がこのお茶にはあります。
1950年代~1990年代後半までは、雲南の茶葉の取引は専売制で、国営企業の貿易会社のみが、高級プーアル茶を海外に輸出する権利がありました。輸出用の高級プーアル茶はいったん香港の茶商の手にわたります。香港や広東の倉庫で保存熟成されてから、東南アジア華僑圏や、ヨーロッパなどに販売されてゆきました。
中国の経済の自由化により、雲南の茶葉の取引も、1990年後半から自由化されてゆきます。それと同時に、台湾でのプーアル茶ブームが到来し、香港を経由しないで、台湾の茶商へ直接販売されるプーアル茶が急速に増えました。

7542七子餅茶99年無内飛 プーアル茶

香港やその隣の広東は、もともと気温と湿度が高いことと、その地方の人々が甘くてまろやかな風味を好むことから、プーアール茶はしっかりと保存熟成されます。乾倉と呼ばれる加湿しない倉庫でも、変化は大きく、しっかりと熟成されてゆきます。数年間保存されると、強い渋味や苦味はおだやかになり、旨味や甘味が増し、香りは独特の陳香をもつようになります。
倉庫から出してからすぐの茶葉は、まだ湿気が多いため、しばらくは小売店の室内など、常温の乾燥したところに置かれ、しっかり乾燥させてから販売されます。

台湾の気候は香港との大差はないのですが、茶商とはいえ、香港や広東ほど大きな倉庫を持っているわけではありません。場合によっては小売店の空き部屋やマンションの一室などが倉庫なので、せいぜい人が生活できるレベルの温度と湿度の環境になります。
そこでは菌類が活動するのかしないのか成分の変化のみなのかは曖昧ですが、香港の倉庫に比べると変化が小さく、ゆっくりと熟成してゆくようです。そのまま年数が経っても、香港や広東の風味にはなりません。やはり熟成の仕方が微妙に異なるようです。

台湾の倉庫に直接届いた生茶には、出荷された直後の緑茶の状態の風味が強く残り、数年程度の保存ではその風味が消えません。その青臭みのある風味は、むしろ台湾の人の好みには合うようで、そうした風味のプーアール茶に人気が出るきっかけとなりました。
茶商の倉庫については、以下のページをご参照ください。
+【茶商の倉庫が味をつくる】

メーカーから出荷されて、そのまま台湾のような保存環境に置かれたものを、当店では「未入倉」と呼んでいます。この「7542七子餅茶99年無内飛」はまさに「未入倉」のプーアル茶です。
雲南の茶葉の取引が自由化された1990年代後半以降は、茶商の倉庫を経由しない、未入倉のプーアル茶が急速に増えます。当店で扱った未入倉のプーアル茶の一例です。

香港や広東などの茶商の倉庫にいったん入って熟成され、そこから出てくるものを「退倉」されると言います。当店にも退倉のお茶がたくさんあります。

7542七子餅茶99年無内飛 プーアル茶
左:7542七子餅茶06年 (未入倉)
中:7542七子餅茶99年無内飛 (未入倉)(このお茶)
右:7542七子餅茶91年 (入倉)

年代や倉庫環境の異なる「7542七子餅茶」を並べてみました。並べて見ると、色の違いがわかりやすいです。もうひとつ注目すべきは、茶葉の質感です。

7542七子餅茶99年無内飛 プーアル茶
1999年 7542七子餅茶

上:7542七子餅茶06年 (未入倉)
中:7542七子餅茶99年無内飛 (未入倉)(このお茶)
下:7542七子餅茶91年  (入倉)

年数が経つほどに、餅面(餅茶の表面)の茶葉にすき間ができているのがわかります。成分変化によって茶葉は乾いたようになってゆきます。
このお茶「7542七子餅茶99年無内飛」の表面の色は、赤味が増して、かすかに光沢があります。これが菌類の発酵によるものか、それとも成分変化だけのものか、あるいはそれらが交互にあるのか、はっきりとしません。
「7542七子餅茶91年」は、香港の倉庫でしっかりと熟成されている「入倉」の品です。表面には白露と呼ばれる湿度の高いところで茶葉の成分が浮き出た現象があります。白露のあるお茶には熟成に失敗したものもあるため、判別が難しいのですが、この「7542七子餅茶91年」は成功しており、とても良い風味に仕上がっています。写真ではわかりにくいですが、餅面(餅茶の表面の茶葉)にはかすかな光沢があります。失敗した餅面は、くすんだ色をしています。入倉で強く熟成されたものは、菌類による発酵が少なからずあります。それほど倉庫の環境は高温多湿です。

■7542七子餅茶99年無内飛の試飲

7542七子餅茶99年無内飛 プーアル茶
7542七子餅茶99年無内飛 プーアル茶
茶湯の色は明るい栗色です。渋味や苦味はまだまだ強いながら、西双版納の江北(メコン川の北東側)、易武山を含む旧六大茶山の風味の特徴があり、軽快な弾みがあって、重たくなりません。
煙味がほどよく利いています。煙味は茶葉を乾燥させるときに室内の囲炉裏の上に置かれたためにその煙の匂いです。他の味を邪魔するほどではありません。7542特有の樟香や蘭香、かすかに甘い蜜香も感じられます。
一番出汁をとるように、あっさり淹れると、旨味が際立ちます。美味しさの頂点に達するのはまだ10年先かもしれませんが、少しずつ崩して飲みながらでも、その味の変化を楽しめるでしょう。

7542七子餅茶99年無内飛プーアル茶

7542七子餅茶99年無内飛プーアル茶
「7542七子餅茶99年無内飛」の葉底(煎じた後の茶葉)

4級を主とした「7542」の配合です。切れ切れになった茶葉が多いのは「7542」の特徴です。なかには綺麗な形を残した若葉や新芽があります。茎の部分は保存時の空気の通りをよくして、熟成を促す役割があります。長期保存することを前提にしてあります。

若葉に緑っぽいのと赤っぽいのがあるのは、晒青毛茶を作る時の火入れ加減の違いです。火の通りが強いほど緑が保たれやすくなります。
「7542」シリーズでは、1970年代、1980年代、1990年代と、だんだんと火入れ加減が強くなっているような傾向があります。

■飲み比べ

7542七子餅茶99年無内飛プーアル茶
左 :7542七子餅茶06年 (未入倉)
中:7542七子餅茶99年無内飛 (未入倉)(このお茶)
右:7542七子餅茶91年  (入倉)

7542七子餅茶99年無内飛 プーアル茶
左:7542七子餅茶06年
右:7542七子餅茶99年無内飛 (このお茶)

「7542七子餅茶06年」は2006年制で、現時点ではまだ緑茶に近い状態です。雲南の大葉種で、しかも大きめの葉や茎も混ぜられるので、舌に痺れるような強い渋味と苦味、それに火入れの煙味が強くあります。実は甘味も強いのですが、隠れてしまって、現時点でのバランスはよくありません。苦味や渋みはやや重たく感じます。西双版納の江南(メコン川の南西側)、南糯山など新六大茶山の風味の特徴です。

「7542七子餅茶99年無内飛」は、渋味も苦味も落ち着いていて、旨味や甘味が格段に増しています。濃く淹れても渋味や苦味は軽快です。茶山の特定は出来ませんが、どちらかというと江北(メコン川の北西側)、旧六大茶山の風味の特徴です。

7542七子餅茶99年無内飛プーアル茶
左:7542七子餅茶99年無内飛 (このお茶)
右:7542七子餅茶91年

「7542七子餅茶91年」は香港の倉庫でしっかりと熟成されたもので、「7542七子餅茶99年無内飛」とはまた違った系統の風味になっています。「7542七子餅茶91年」には、もはや煙味も、舌に残るような渋味もなく、口にまろやかで、ゆっくりと口に含んでいられます。香りには、梅香や蘭香、かすかな樟香を感じます。旧六大茶山の代表的な易武山の特徴です。
倉庫熟成で加わった甘味は、穀物のようなおっとりとコクのあるものです。

7542七子餅茶06年
7542七子餅茶99年無内飛
7542七子餅茶91年
上:7542七子餅茶06年 (未入倉)
中:7542七子餅茶99年無内飛 (未入倉)(このお茶)
下:7542七子餅茶91年  (入倉)

葉底(煎じた後の茶葉)。新しいほど色は緑で、触った感じはフワフワして弾力があります。熟成が進むほど、赤味が増し、茶葉は枯れてカサカサしてきます。同じ等級のブレンド茶葉ですが、熟成するほどに茶葉は開きにくくなり、茶葉の加工の際によじられた状態が、そのままになります。

■まとめ

1990年後期より、未入倉の生茶のプーアール茶が急速に増えました。雲南の茶葉の取引の自由化により、メーカーが自由にプーアール茶を作り、中国国内や海外にも自由に販売できるようになったため、従来の香港の茶商を経由しないルートが開けたからです。
同じ頃の、台湾のプーアル茶ブームの時期に、1990年代初期よりそれ以前のプーアール茶は、香港から台湾に大量に移されています。そられはいったんは香港の倉庫でしっかりと熟成されたもので、「退倉」して台湾でゆっくりと寝かされる形になるため、入倉(倉庫熟成している)の風味になります。
1990年代初期までは、入倉モノ。もしくは入倉から退倉したモノ。1990年代後半からは未入倉が増え、大きく分けると、入倉と未入倉の2つの系統が存在します。
この「7542七子餅茶99年無内飛」は、未入倉の中では、とても出来の良いものです。ひとつの基準にしていただけると思います。

7542七子餅茶99年無内飛プーアル茶
七枚一組で竹の皮の包みになります。

また新しい情報があれば、ここに文章を追加してゆきたいと思います。

7542七子餅茶99年無内飛  1枚  約340g

茶葉の量のめやすは以下をご参照ください。
+【5gのプーアール茶葉でどのくらい飲めるか?】

保存方法については、以下のコーナーをご参照ください。
+【プーアール茶の保存方法】

+【店長にメール】


お客様のご感想

大阪府M.Sさま
プーアール茶入門6種セットでこのお茶を好きになりました。手持ちの2007年の生茶と比べて飲んでみて、その旨味の濃さに驚きました。サッパリしていると表現されていますが、やはり、熟成の違いは大きいですね。メコン川の川風にあたって、発酵したのでしょうか。それとも、台湾の環境でしょうか。こういう熟成のに出会うと、うれしくなります。

静岡県K.Sさま
私の好きな味です。渋みとのみ味のバランスがすごく良いものですね。今後も飲んで行きたいプーアールですね。

愛知県K.Kさま
これ絶対旨くなります! 今まさに新茶から成熟茶になる過渡期にあると言った感じです。 酸味で両頬がキュッっとなるのがたまりません。 甘味、香り、◎。 苦味はこれからもっと落ち着いていくのではないでしょうか。 期待のホープ!!


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黄印7542七子餅茶プーアル茶
黄印7542七子餅茶
+【このプーアル茶の詳細】



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