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大益7532七子餅茶06年

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大益7532七子餅茶06年プーアル茶
大益7532七子餅茶06年プーアル茶

大益7532七子餅茶06年 1枚 約350g
2009/06/15 終了

製造 : 2006年8月27日
茶廠 : 雲南孟海茶廠
茶山 : 西双版納孟海茶区
茶樹 : 大葉種
茶葉 : 3級~6級
重量 : 350g
工程 : 生茶
倉庫 : 未入倉

甘味
●●○○○
渋味
●●●●●
とろみ
○○○○○
酸味
●●●○○
苦味
●●●●○
香り
●●○○○ 橙香、煙味
熟成度
○○○○○ 熟成なし

西双版納の若葉が使用され、スッキリとした風味が特徴の「7532七子餅茶」です。メーカーから出荷されて、まだ熟成されていない状態です。自宅に10年ほど置く覚悟で、保存熟成を楽しみたい方にお勧めです。

孟海茶廠(メーカー)の茶号:7532は、1970年頃からその配合を研究されています。「75」は1975年ごろから作り始められたことを表し、「3」は3級茶葉を中心に配合されていること、つまり小さめの茶葉で作っていることを表し、「2」は、孟海茶廠に国が割り当てた番号を表します。

「7532」、「7542」などの番号を「茶号」と呼びます。「茶号」のお茶作りには、社会的な背景が影響しています。
参考ページ
+【7542七子餅茶の生い立ち】

小さめの茶葉の配合でつくられる生茶の餅茶(円盤型の固形茶)を、「小葉青餅」と呼びます。「7532」と、それより少し大きめの茶葉で作られる「7542」が、小葉青餅の代表格です。
「7542」は、1970年代中頃から孟海茶廠で毎年作り続けられる常規茶となりますが、「7532」は、茶商からのオーダーをもとに作られていました。

大益7532七子餅茶06年プーアル茶
1990年代中頃から雲南のお茶の取引の自由化がはじまり、2004年より民営化した孟海茶廠は、「大益」商標を独自ブランドに掲げ、それ以降は自主的に茶号のお茶を作るようになり、「7532」も常規茶のひとつになりました。
+【大益牌について】

大益7532七子餅茶06年プーアル茶
包み紙の表に、茶号の「7532」が印刷されています。
1990年代後半までには、茶号が印刷されることはありませんでした。

大益7532七子餅茶06年プーアル茶
包み紙の裏には、
批次:601 ( 2006年製造の最初に出荷されたもの)
生産日期: 2006年8月27日
これらの情報も新しい流通にあわせた食品販売の表示ルールに従ったものです。

大益7532七子餅茶06年プーアル茶
大益7532七子餅茶06年プーアル茶
「7532」は、柔らかい若葉が多く配合されている餅茶です。
餅茶の表面はとくに細かな茶葉が使用され、スベスベしています。
収穫した茶葉を「晒青毛茶」へと加工する「揉捻」の工程は、機械による加工です。餅面から見える茶葉は、ねじれがやや甘く平たい感じがします。
2006年からの内飛や、標簽(7枚組みの外包みについているもので、内飛と形の同じ紙)には、コピー防止対策がされています。孟海茶廠のサイトにその詳しい情報があります。
+【2006年大益正式発動前沿印鈔技術・孟海茶廠】

「7542」と比べてみます。
右の緑の包み紙のほうが「大益7542七子餅茶06年」です。
+【大益7542七子餅茶06年】
同じ年に製造された七子餅茶です。

大益7532七子餅茶06年プーアル茶
大益7532七子餅茶06年プーアル茶
左: 「大益7532七子餅茶06年」(このお茶)
右: 「大益7542七子餅茶06年」

大益7532七子餅茶06年プーアル茶
大益7542七子餅茶06年プーアル茶
上: 「大益7532七子餅茶06年」 (このお茶)
下: 「大益7542七子餅茶06年」
「7532」の特徴で、茶葉が小さく細かいので、しっかりと固まっています。
ところどころに白毫と呼ばれる白い新芽の部分が混じります。
「7542」は大きめの茶葉が固められているので、やや表面がデコボコしており、とくに端のほう(右下のほう)の茶葉はゆるくて崩れやすく、実際に手で崩すこともできるくらいです。

大益7532七子餅茶06年プーアル茶
「7532」のほうは、きっちり固まっているので、端のほうも簡単には手で崩せません。 機械加工の茶葉を機械で強くプレスするためにこのようになります。千枚通しで表面の茶葉を少しずつはがすようにして崩します。

大益7532七子餅茶06年プーアル茶
左: 「大益7532七子餅茶06年」(このお茶)
右: 「大益7542七子餅茶06年」
色の差はありませんが、味にははっきりと差が出ます。
どちらも苦くて渋いのですが、「7532」のほうが軽快です。柑橘系の爽やかな風味が感じられ、甘みもほどよく出てきます。
「7542」はとくに苦味が強く、やや重い感じがします。香りには煙味が多くあります。どちらかというと、「7532」のほうが熟成が浅くても飲みやすいと言えます。

大益7532七子餅茶06年プーアル茶
湯の色がかすかに白濁しているように見えるのは、白毫と呼ぶ新芽の、表面にある細かい毛が湯の中に舞うためです。
過去の「7532七子餅茶」に比べると、苦味や渋味はやや重く感じます。これは、西双版納の茶山でも、江南(メコン川の南西側)、南糯山や巴達山など新六大茶山の風味の特徴です。
+【西双版納の江南の茶山について】

1995年頃までの「7532」には、どちらかというと江北(メコン川の北東側)、易武山を含む旧六大茶山の風味の特徴があり、苦味と渋味は軽快です。
+【西双版納の江北の茶山について】

大益7532七子餅茶06年プーアル茶
大益7542七子餅茶06年プーアル茶
上の写真が「大益7532七子餅茶06年」
下の写真が「大益7542七子餅茶06年」
葉底(煎じた後の茶葉)は、大きさが異なります。

「大益7532七子餅茶06年」は、2006年8月の製造で、その年の初回に出荷されたものです。当店で販売するまでの間に、茶商の倉庫で熟成されたことがありません。
これを「未入倉」と呼びます。「未入倉」の生茶のプーアール茶は、まろやかな味わいを楽しめるようになるまでの時間がとても長くかかります。
これから先の保存環境にもよりますが、家庭で20年間ほど保存しても、茶商の倉庫熟成のようにコクのある風味にはなりにくいでしょう。
しかし「7532」は、倉庫での保存の難しい餅茶の一つとして知られています。「7542」に比べて生産量も少ないのですが、あったとしても、倉庫熟成に失敗したものも多く、カビ臭い風味になっているようなものがあります。
これには、配合されている茶葉の大きさが関係しています。上記に説明したように 「7542」は比較的大きめの茶葉が多く、強く圧延されても茶葉と茶葉の隙間に余裕があります。空気の通りがよく、茶葉に湿気を溜め込まないので、多少湿気があっても熟成がうまくゆきやすいのです。
「7532」の茶葉は細かく、強く圧延されると隙間なく固まるので、空気の通りが悪くなり、湿気が逃げにくいのです。そのため、比較的乾燥した場所に保存されるほうが、失敗しにくいと言えます。


厚紙7532七子餅茶(プーアル茶)
上の写真は、「7532七子餅茶」1980年代末期のもの
下の写真は、「厚紙7532七子餅茶」1986年のもの
+「厚紙7532七子餅茶(プーアル茶)」

ほぼ同じ年代の「7532」の餅面(餅茶の表面)の写真ですが、倉庫の環境が異なります。上の写真の1980年代末期のものは、表面にカビの跡がかすかにあり、全体的にくすんで見えます。
下の写真の「厚紙7532」は、白い部分はなく、茶葉の表面にツヤがあります。見かけはほんの少しの差ですが、味の差は大きく現れています。

比較的乾燥した環境での保存が望まれる 「7532」なので、一般家庭での長期保存には向いています。家庭で長年保存した場合は、 緑茶のような風味をそのままに維持しつつも、渋みや苦味が穏やかになってゆき、旨味や甘味が増してゆきます。
茶商の倉庫の風味とはまた違った方向で、美味しくなってゆくでしょう。
日本の家庭でも、保存熟成にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

大益7532七子餅茶06年プーアル茶
七枚一組で竹の皮で包まれています。2007年より紙の包みになりましたので、孟海茶廠の茶号のお茶では、この2006年が最後の竹の皮の包みになります。
7枚まとめて竹の包みごと保存することもできます。

また新しい情報があれば、ここに文章を追加してゆきたいと思います。

大益7532七子餅茶06年 1枚 約350g

茶葉の量のめやすは以下をご参照ください。
+【5gのプーアール茶葉でどのくらい飲めるか?】

保存方法については、以下のコーナーをご参照ください。
+【プーアール茶の保存方法】

+【プーアール茶.com店長にメール】


つぎにこのプーアール茶はいかがでしょうか?
大益7542七子餅茶06年プーアル茶
大益7542七子餅茶06年
+【このプーアル茶の詳細】


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