プーアル茶のことならプーアール茶.comプーアル茶選びのポイント

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プーアール茶の保存熟成

プーアル茶は保存に強いお茶です。
生茶も熟茶も、長期保存によって変化する風味を楽しめます。
上手に保存すると、身体への効果もまろやかなお茶になります。
20年も30年も熟成した上質のものは嫌味がなく、枯れてゆくなかにも鮮味があり、輪廻転生を「味」という形で見せてくれます。
家庭でも入れモノと置き場所を工夫すれば、長期熟成を楽しむことができます。

プーアール茶の保存

熟成のすべてはまだ解明されていません。
漢方薬と同じように、科学的なアプローチでは解明できない複雑さがあります。 茶葉の性質、保存環境の違い、季節の変化など、どれをとっても同じ条件はないため、こうすれば必ず成功するという手法は存在しません。
家庭の保存容器の中でまるくなってゆく風味。
香港や広州の茶商の湿度の高い倉庫で醸しだされる風味。
良性の菌類(金花)などが活動して緩慢に発酵する風味。
50年も経ってまるで炭化したような枯れた風味。
そのような魅力的な風味もあれば、ただ劣化したような酸っぱい風味や、湿気を吸い込んで腐敗した風味になることもあります。
熟成を長年経験してきた香港や広州の茶商は、それぞれの試行錯誤で独自の風味をつくりだし、老茶ファンを魅了してきました。

プーアール茶 プーアル茶の保存

■家庭での保存の基本

  1. 常温でやや乾燥したところに置く
  2. 他の臭いが移らないところに置く
  3. 太陽光線の届かない暗いところに置く
  4. 温度の変化をなるべく抑える

家庭では保存中に微生物発酵することはまずないので、成分の変化をゆっくり待つ熟成になります。匂いが移ったり湿気たりさせないためにも、容器に入れることをおすすめします。緩慢な変化ですが、1年も経つと違いがわかります。

■熟成壺準備中
長期保存熟成の魅力が家庭でお楽しみいただけます。
プーアール茶の保存 プーアール茶の保存
出品までしばらくお待ちください。

■固形の茶葉の保存
プーアル茶の多くが固形に加工されています。
運搬のために嵩張らないよう圧延加工されて運ばれた歴史があります。
固形のものの多くは包み紙があります。 包み紙には吸湿性があり、茶葉の乾燥を保つのを手伝います。

プーアール茶 プーアル茶の保存 プーアール茶 プーアル茶の保存

包み紙のあるものは、飲む分だけを崩して、また包みなおして保存します。
包み紙の無くなった固形茶は手ぬぐいなどで包むとよいでしょう。
クラフト紙の封筒や食品用プラスチック袋など、密封できる袋に入れると、匂いや湿気を防ぐことができます。
温度の急激な変化に晒さないよう、段ボール箱、木箱、陶器の壺などの容器に入れるとなお良いでしょう。

紅印 藍印

フィルムで包まれた固形茶
老茶(年代モノ)は年数が経つほどに固まった茶葉がゆるんで崩れやすくなっています。包み紙も茶虫や紙を食べる虫に穴を空けられ破れやすくなっています。そのため透明のフィルムで保護してあります。この場合はこのまま保存します。
新たにフィルムで包ときには、茶葉がしっかり乾燥していることを確かめます。

■固形の茶葉を崩す
固形茶を崩す場合は、近々飲む分だけを少量崩します。
崩すとまろやかに変化するのが早まりますが、そのかわり香りの成分が逃げるので、できるだけ少量を崩して、残りは固形のままで保存します。

プーアール茶の保存 茶葉には層がある。

餅茶(円盤型の固形茶)は、崩れやすい外側から崩してゆきます。

外側から順に崩してゆく プーアール茶・プアール茶 プーアール茶の保存
アルミの茶缶 アルミの茶缶

崩した茶葉は蓋のあるガラス瓶、アルミの茶缶、チャックのあるプラスチックバッグ、クラフト紙の封筒などに小分けします。
茶葉が湿気ていたり、雨の日の湿度の高いときに瓶に蓋をすると、カビの原因になります。しっかり乾燥していることを確認してから蓋をしましょう。お菓子や乾物についている乾燥材を瓶に入れておくのもよいでしょう。

■固形の茶葉がひと組になっている場合
餅茶は7枚一組。沱茶は4個一組。磚茶は4枚一組。これが標準で、そのままで長期保存できます。下の写真のように竹皮や包み紙の破れているものは、クラフト紙や布で全体を包み、外の空気に晒さないようにします。

プーアール茶の保存 プーアール茶の保存

たくさんの茶葉が集まっていたほうが、互いに湿気を吸収して拡散したり、温度の変化を防いだり、たがいに酸化を防ぐ役割をするので、熟成は安定すると考えられています。段ボール箱に入れたり全体を布で包んだりして囲うとなおよいでしょう。
生茶と熟茶は香りのタイプが異なるので、分けて保存します。

■散茶を保存する
圧延加工する前の散茶や、固形茶を崩したものを、「散茶」と呼びます。

プーアル茶、餅茶を崩した状態 プーアル茶専用の保存壺
プーアル茶、餅茶を崩した状態 プーアル茶専用の保存壺

散茶を長期保存する場合は、紙袋やガラス瓶や茶缶や陶器の壺に入れます。
写真右上の壺は宜興(イーシン)と呼ばれる茶壺の里でつくられた素焼きの壺です。蓋があるので密封できます。宜興の壺には気腔というミクロの穴があり、温度や湿度を一定に保つ働ききがあります。日本の素焼きの陶器でも代用できます。陶器がまだ新しい場合は水洗いし、天日でしっかり乾燥させてから使います。

■置き場所を考える
置き場所はなるべく乾燥したところで、一日の温度の変化が少ないところが理想です。見えない空気中の水分の移動が少ないからです。
密封していても容器の蓋のわずかなスキマから湿気が侵入するかもしれません。茶葉を出し入れするときに湿気ることもあります。家庭では書斎や寝室など、比較的乾燥している部屋に置くのが安全です。
湿気は低いところや狭いところ、少しでも温度の低いところを好んで、そこに溜まる性質があります。キッチン・洗濯機・風呂場など、水周りの近くの隅のほうはとくに湿気が溜まりやすく、味を悪くするカビの原因となります。

プーアール茶の保存 防虫ネット プーアール茶・プーアル茶保存のための道具

熟成のスピードは、茶葉の品種や産地、過去に茶商の倉庫熟成があるかないかによって、それぞれ異なります。また茶葉の形状や圧延の強さによっても、湿気に強いタイプや弱いタイプがあります。
多少湿気のあるところのほうが魅力的な風味になるお茶もありますが、悪いカビが発生してダメになる危険もあるので、家庭ではできるだけ乾燥させて緩慢な変化を待つのがよいでしょう。
ちなみに湿度80%を超えるあたりから茶葉は水分を溜め込んでゆきます。クラフト紙や厚紙の箱など、透水性のある包装材で保存している場合は、梅雨どきの湿度の高い日が続いたら、窓を空けて風を通したり、エアコンで除湿するなどの工夫をしたほうがよいでしょう。

■容器に入れる

容器に入れると空気の流動を防ぎ、内部の温度・湿度を安定させます。さらに外の臭いが移るのを防ぎます。例えばキッチンのダクトの油汚れを見てもわかるように、臭いの成分は空中に漂っています。
空気に触れている茶葉は酸素を吸着して酸化しますが、限られた酸素量しかない密封された容器の中では自ら酸化防止剤となります。長期保存にも空気の流動を防ぐことのできる容器は適しています。


この写真は密封口のあるガラス瓶に茶葉を入れて2年ほど置いたものです。ガラス瓶の内側に白い粉のようなものがいつのまにか付着し、時間が経つほどにそれが増えています。成分変化でなんらかの粒子が放出されているのだと思います。お茶の風味もそれなりに変化しています。
ガラス瓶は温度の変化の影響を受けやすいので、長期保存にはこのまま段ボール箱に入れるなどして保温します。

■入手したての茶葉について
(香港・広州など、湿度の高い地域の倉庫から出て来たお茶の場合)

一枚一枚保存するもプーアル餅茶

左の写真は7枚組みをバラして、布を敷いた上に置いています。メーカーから出荷されてすぐの生茶や、香港や広東の茶商の倉庫から出て間もないときは、茶葉が水分を多く含んでいることがあります。そのまま器に入れたりするとカビが発生しかねません。そのような品は入手してから10日間くらいは陰干します。 下に紹介する天日干しも有効です。茶葉が乾燥するのは手で触った感じで分かります。湿っているとちょっと冷たいような感じがします。また、重量もちがいます。たとえば360gの餅茶であれば、しっかり乾燥させると350gほどになることがあります。

■包み紙のシミ

プーアール茶の包み紙のシミ プーアール茶の包み紙のシミ
何年か保存しているうちに、包み紙に茶の成分によるシミができることがあります。写真はわかりにくいですが、茶の色の斑点がたくさん浮かんでいます。揮発性のある茶の成分が紙を汚したもので、茶葉の品質には関係しないので心配はいりません。

■それぞれの茶葉にそれぞれの保存方法
長期保存のベストな方法は、お茶の質によって異なり、また専門家にも味の好みがあるので、人体に悪い成分を増やさないかぎり、これが正しいというのはありません。

プーアール茶の保存 プーアール茶の保存

保存環境によって変わる味や香りは、想像以上に大きな違いがあります。

保存場所が異なるプーアール茶・プーアル茶 保存場所が異なるプーアール茶・プーアル茶

左: 7581磚茶広州の倉庫熟成
右: 7581磚茶上海の室内熟成
この例は、同じ年代につくられた同じ銘柄の熟茶ですが、3年間を上海の室内に保存したものと、広州の室内で保存したものです。保存環境の違いが、包み紙や茶葉の色に表れています。

保存場所が異なるプーアール茶・プーアル茶

お茶の味や香りにも違いがあります。
この場合は、上海で保存したほうが甘みと香りが強く、美味しいと感じました。濃く煎じると、上海のは小豆っぽい風味。広州のは米っぽい風味がしました。

7542七子餅茶 7542七子餅茶

左: 棚の上のほう(乾燥したところ)に置いてあったお茶
右: 棚の下のほう(やや湿度のあるところ)に置いてあったお茶
写真の2つのお茶は同じ生茶のプーアール茶ですが、同じ部屋の棚の上のほうと下のほうに分けて1年間置いたものです。紙包みとクラフト紙の封筒で保存したものなので、通湿をゆるしています。
色の差があるように、味や香りにも微妙な差があります。
ちなみにこのお茶については、湿気が多いところのほうが美味しく変化しています。

■保存のための設備
日本の家庭で保存するなら、とくに設備は必要ありません。
参考までに、当店の上海での室内保存の設備をご紹介します。
温度と湿度が極端に変化しないよう、エアコン・暖房器具・加湿器で安定させています。

暖房器具 プーアール茶・プーアル茶保存のための道具 温度湿度計プーアール茶・プーアル茶保存のための道具

例えば、雨続きで湿度が80%を超える日は、エアコンで除湿して湿度70%以下に保ちます。逆に空気が乾燥しすぎて湿度40%を下回るときは加湿器を使ったり濡らした布を掛けて空気中に水分を与えます。
先に紹介したように、湿気は部屋の隅のほうを好みます。部屋の真ん中と隅では湿度が異なります。窓を開けて通気するか、扇風機で部屋の空気を撹拌して、部屋の湿度が均一になるようにします。
通気をしてなるべく乾燥に気を付けていれば、茶葉は溜まった湿気を吐き出してくれます。
ちなみに冷蔵庫に保管するのがダメなのは、冷蔵庫から出した瞬間に結露によって茶葉に水分がついたり、冷蔵庫の中の匂いが茶葉に移る心配があるためです。密封したつもりでも隙間から湿気が入ると、低温の高湿度に強い雑菌が繁殖する心配があります。
プーアール茶の保存に冷蔵庫は禁物です。

■竹皮筒(竹皮包み)

プーアール茶の保存に竹皮 プーアル茶の保存
プーアール茶の保存に竹皮 プーアル茶の保存に竹皮

竹皮は食品に利用されている昔ながらの素材で、日本でも鯖寿司、鰻の蒲焼、高級牛肉の包みにも使われ、なじみがあります。
抗菌効果があり、わずかな透水性をもちながら空気を流動させず、密封に近い状態を保ちます。保温効果もあり、内部の温度を安定させます。
腕の良い職人が餅茶七枚一組を包むと、スキマなくきっちり密封できます。高級なプーアール茶は昔からこの形で運搬され、保存されてきました。
当店のオリジナルのお茶も、竹皮筒のまま雲南省西双版納に保存しています。

■湿った茶葉の応急処置
茶葉が湿気ると悪い成分をつくるカビが活動しやすくなります。とくに気温が20度以下の場合は要注意です。
茶葉の水分を知るのに手っ取り早いのは手で触ってみることです。
散茶の場合はパリパリカサカサしていた質感が、しんなり柔らかくなります。餅茶などの固形茶の場合は、触ると冷んやり湿った感覚があります。そうした場合はすぐに天日干しします。

プーアール茶の保存

散茶も固形茶もまんべんなく太陽があたるように、途中で裏返したり位置をずらしたりしてください。1時間くらいで十分です。その後は室内に移して粗熱がとれるまで半日以上陰干します。
茶葉を手で触ってみて乾燥したことがわかれば完了です。

プーアール茶の原料の「晒青毛茶」は天日干しで仕上げてあります。
太陽光線に一日焦がすことで、その焦げた成分が抗酸化作用を持ち、長期保存に強いお茶となります。
しかし、必要以上に太陽に晒すと、日焼けした味になります。天日干しの応急処置はせいぜい1年に1~2回くらいしか使えない奥の手と心得たほうが良いでしょう。

■プラスチック袋での密封について
プラスチック袋での密封は短期保存に適しています。食品用のアルミ蒸着フィルムの袋も同様です。
鮮度が重要な「烏龍茶」や「緑茶」では、真空パックにしたり、それを冷蔵庫に入れたりする保存方法が普及しています。
しかし、プーアール茶には普及していません。紙の包装・竹皮・紙箱・陶器の器など、どちらかというと通気性のある包装がほとんどです。これは「通気性」と言うよりも、「透水性」が考慮されています。密封しつつも湿気を出入りさせます。
プーアール茶の生茶は雲南大葉種の繊維質の多い茶葉と、火入れの浅い製法とにより、しっかり乾燥させても他の種類のお茶に比べると水分を含みやすく吐き出しやすい性質があります。
下の写真は、プラスチック袋ごと天日干ししたものです。
通常はこんなことはしませんが、試しに茶葉の水分を可視化してみました。茶葉から出てきた水分が温度の低い袋の内側に結露して水滴となっています。

プーアール茶の保存について プーアール茶の保存について

出来たての乾燥した餅茶を崩して密封していたものですが、それでもこれだけの水分を含んでいます。プラスチック袋の中で水分が逃げない状態では、部分的にカビが発生する可能性があります。

プーアール茶の保存について プーアール茶の保存について

このために香港や広州の茶商はわずかに湿気を通す素材を使用しています。例えば、散茶の保存は布袋や麻袋に入れてから木箱に詰めたり、素焼きの陶器に入れたりしています。完全防湿にするよりも、湿気を出入りさせてやるほうが高温多湿の地域では合理的なのでしょう。これらの素材は保温効果もあるので、内部の温度を安定させられます。
通湿を全くゆるさない素材となるプラスチック袋やアルミ蒸着フィルムの袋は、茶葉の乾燥や温度の変化に注意する必要があります。
また、敏感な人にはプラスチック臭がわかります。臭いのないものを選びましょう。

■カビが生えてしまった場合
カビの胞子は空気中に漂っています。
どんなに小さな隙間でも空気や湿気とともに進入し、茶葉の表面に着地して、じっとがまん強く活動できる環境になるのを待っています。たとえば突然1日だけ活動できる温度と湿度が整ったとしても、すぐにまた乾燥すれば、カビは繁殖するにはいたらず、休眠状態に戻るので、その程度で毒性のある成分がつくられることにはなりません。
もしもカビが目に見えるほど繁殖していた場合は、少なくとも数日間~数週間はカビの繁殖できる温度と湿度が続いていたと考えられます。お茶の保存容器や保存場所に根本的な改善が必要です。

(写真:湿度の極端に高いところでカビを生やした茶葉)
カビの色が、緑色や青色やくすんだ黄土色をしている場合は、お茶を不味くするだけでなく、人体に毒となる成分が作られています。チーズにはブルーチーズのアオカビなどがありますが、茶葉の場合のこの色は良くありません。
まずはこの色をしたカビが茶葉をどのくらい侵食しているかを確かめます。餅茶などの固形茶は崩して内側を見ます。カビの見えている表面の部分はすべて削って捨てます。散茶はカビの見える茶葉はすべて捨てます。
カビの見えていない部分だけにしてから、鼻を近づけてみて、カビの生えていた部分と同じ異臭のするところはすべて削って捨てます。通常の茶葉の香りが感じられる部分のみ、まだ飲めるので残すことができます。
残した部分をすぐに天日干しして完全に乾燥させます。
ちなみにこの緑色や青色のカビが発生しやすいのは、比較的低温の20℃以下で湿気を吸っている状態です。
また上の写真のカビの中にも、良性のカビらしき色をしたのが混じっています。下に紹介するのは良性のもので、プロの茶商の倉庫で熟成中のものです。

これらのカビはお茶を美味しくする麹菌類のグループです。
熟茶作りの発酵のときに活動するのと同じです。茶商の倉庫から出して室内に移動させると、乾燥して2日くらいで消えてしまいます。鼻を近づけると焼いたパンにも似た甘い香りがあります。麹菌は他の雑菌を寄せ付けない抗生物質をつくる性質があるので、その後は雑菌が繁殖しなくなります。
しかし、もし家庭で保存中にこのようなカビが見つかった場合は、それが同じ良性のカビかどうかの判別は難しいので、上に紹介した応急手当をします。このタイプのカビは表面だけにつくことが多いので、カビのある部分の茶葉を削り取るか、歯ブラシで擦り取ればよいでしょう。

六安茶

金色の粉が吹いたように見えるのは「金花」です。
金花は黒茶と分類される発酵のお茶に最も多い麹カビの一種です。容器に密封していても発生することがありますが、その場合は、気温がこれに適していることと、やや茶葉が湿気ていた可能性があります。
多くの場合、このようなお茶は過去に一度は金花が繁殖していたことがあるはずです。
この金花カビは他の麹カビよりもやや乾燥した環境で繁殖しますが、デリケートで、温度が下がったり乾燥すると、枯れて白っぽくなり、休眠状態に戻ります。
金花にはそのものにも栄養があると考えられているので、飲むときにもこのまま煎じて飲みます。

■茶葉は息をしている?
密封しながらも水気を通す容器に保存していると、低気圧の日はとくに、お茶がいっせいに香りを発します。もの静かな茶葉がこんなときには騒いでいるかのようです。気圧や湿度の変化のせいで、ほんのわずかに茶葉が伸縮し、閉じ込められている香りの粒子が放たれるためだと思われます。
茶商はこれを茶葉の呼吸と表現しています。

■茶交易時代の船での熟成
明代から交易が盛んになっていった海のシルクロード。
広州の港にお茶が集まり、そこから長い航海に出ました。
当時は帆船のため、北からの季節風を受けて東シナ海を南へ、南洋の海を渡ってマラッカ海峡をめざします。

プーアール茶 プーアル茶の保存

マラッカ海峡からはインド洋を渡るために東の季節風を待ちました。
インド洋を渡り、イスラム圏へ。清代にはアフリカ喜望峰を越え、ヨーロッパまで運ばれます。その航海には2年間の歳月がかかっていたこともありました。

プーアール茶 プーアル茶の保存

船底には「バラスト」と呼ぶ重量物を積んで安定させますが、そこにも交易品である景徳鎮の壺などが詰められ、さらにその中には茶葉を入れたという記録もあります。壺の中で熟成した生茶のプーアール茶もあったことでしょう。西側諸国に届くころには、微生物発酵した「Black Tea」になっていたと推測できます。

■茶商での保存熟成
海のシルクロードを出発点の「広州」や「香港」の港で、プーアール茶の熟成技術が発達しました。つぎのページもご参照ください。
+【茶商の倉庫がプーアール茶の味をつくる】

プーアール茶の保存


プーアル茶の保存についてのご質問と回答

■密封のままがよいでしょうか?
質問:
散茶を穴のあいた袋に入れておいたら香りが薄れました。密封で届いた散茶は袋を開けた時に香りがありました。散茶は密封がよいのでしょうか?
回答:
密封していない容器で動いた空気に晒すと、茶葉が湿気たりして一時的に香りがなくなることがあります。この場合は1時間ほど天日干しすると香りが戻ります。
茶葉は強力に酸素を吸着するので、密封した容器の中では自ら酸化防止剤となって、それ以上の酸化を止めます。しかし、空気が動いていたら酸化が続くことになります。なので、長期保存の場合には空気の動きを遮断する工夫をしたほうがよいでしょう。一般的に動く空気に触れさせた方がよいと思われているのは、微生物発酵したお茶の保存に適しているからです。微生物発酵によってできた酵素が茶葉を守りますが、酵素は若干の水分を必要とします。

■室内で湿度が高いとダメでしょうか?
ご質問:
保存しておく環境ですが、室内ではなるべく乾燥したほうが良いと書かれていますが、25度~30度くらいの適温であれば、多少湿気があったほうが熟成にはいいのではないかと思うのですが、いかがでしょうか?
回等:
保存熟成させる専用の倉庫では、良性の菌類が茶葉に付着すると、他の雑菌を寄せ付けない状態になります。 一方、室内の空気中にはいろんな雑菌が飛び交っていて、常に活動の場(栄養や水分のある場所)を求めているため、茶葉が湿気を持つと、良性の菌類だけでなく、悪性の菌類までも活動を始めてしまう可能性があります。そのため、室内での保存には、乾燥状態を保つことをお勧めしています。

■保存するなら生茶ですか熟茶ですか?
ご質問:
プーアール茶を自宅で保存して味の変化を楽しみたいと思っています。保存するなら生茶がいいのでしょうか?熟茶がいいのでしょうか?どちらが楽しめますでしょうか?
回答:
まずは、熟茶か生茶か、年数の経ったお茶を試して、自分の好みを探ってみてはいかがでしょうか?生茶にも熟茶にもそれぞれの熟成風味があります。また、お求めになるお茶がメーカーから出荷直後のものか、茶商の倉庫で保存熟成されたものかによって、その後に家庭で保存熟成したときの印象も異なります。いくつかのパターンをお試しください。

■冬の保存時の室内温度について
ご質問:
餅茶等を保存する場合、部屋の温度が下がりすぎると茶葉は悪くなってしまうでしょうか?たとえば、5℃位など。冬場などは、部屋を長期間空けておくとこれくらいの温度になることが有ります。もし、温度が下がって、菌が死ぬもしくは悪さをするのであれば保存方法を考えないといけないと思っております。
回答:
部屋の中が乾燥していれば低温は問題ありません。菌類があったとしても、活動できない状態です。 茶葉が湿ると、雑菌の活動する可能性があるので、乾燥した状態を保つようにします。
ただし、低温のところから急に温かい部屋に移すと、結露をおこして水滴のつく可能性があるので、気を付けてください。

■餅茶を包んでいるセロハンについて
ご質問:
餅茶を包んでいるセロハン(?)は、外して保存したほうが良いのでしょうか?
回答:
年代モノの餅茶になると、餅茶の紙包みだけではポロポロと茶葉が崩れて包み紙からこぼれるのでそうしています。 少しずつ崩して飲むのでしたら、邪魔になるので外してください。

■白毫だけの餅茶は、長期保存するとどのような味になるのでしょうか?
ご質問:
白毫だけで作られた餅茶を、家庭で数年保存しております。少しずつ味の変化はありますが、なんだかすっぱいような酸味が出てきました。他の青餅(生茶の餅茶)のようにまろやかになったり、甘みが増す感じではありません。これから先はどのように変化するのでしょうか?
回答:
白毫だけでつくった餅茶が市場に出てきたのはごく最近のことです。新しいメーカーが試みた製品ですから、長年保存された実績がありません。どようになるのか、またどのような環境で保存されるのが美味しいのかは、実はまだ誰も知らないと思います。
大きく育った茶葉や太い茎に含まれる成分が変化して、プーアール茶の独特の熟成風味をつくるので、いままでのそれとはまたちがう変化となるのは当然です。

■家庭で高温多湿の環境を作ればどうでしょう?
ご質問:
家庭で高温多湿の環境をつくって、茶商の倉庫の環境に近づけるとどうでしょう?まろやかなお茶になるでしょうか?
回答:
茶商の倉庫は特殊な環境です。 たとえば広州の倉庫は、何軒かの茶商が共同で大きな穀物用の倉庫を借りて、そこに何十トンか、もしかしたら何百トンに達する量を保存しています。
あるいは、マンションの一室を倉庫にして、天井の上から床まで、すべて茶葉で埋め尽くすほど詰め込んでいるところもあります。
温度や湿度はそれらに近づけることができても、そこまで茶葉がたくさん集まる環境は一般家庭では再現できません。
茶葉が集まると、湿気が拡散されたり、良性の菌類が圧倒的優位な状況をつくれたりします。これに似た環境を作るのは難しいと思います。

■熟茶と生茶は一緒に保存してはいけない?
ご質問:
台湾で購入してきたプーアール茶の本に、熟茶と生茶では微生物の働き方が違うので一緒に保存してはいけない、生茶も熟茶のようになる、 というようなことが書かれていました。 生茶が熟茶になるのは大げさで しょうが、一緒に保存することで何か影響はあるものでしょうか。
回答:
香りが混じるいう問題はあっても、乾燥した家庭の室内の環境で、菌類が作用して生茶が熟茶になるようなことはありません。

■倉庫臭はどのくらいの期間で消えますか?
ご質問:
入手したての約10年ものの生茶ですが、飲んでいてたいして気にはならないのですが、いわゆる茶商の倉庫で保存されていた面影が、風味に少しあります。(倉庫臭というのでしょうか)この香りは消えてゆくのでしょうか?また、どのくらいの期間、常温の乾燥した状態で保存すれば消えますか?
回答:
倉庫臭の強さにもよりますが、それほど気にならない程度のものでしたら、常温で1年も保存すれば、かなり納まるでしょう。もしも七枚一組の竹の包みのままでしたら、一枚一枚分けて保存したほうが、より早く消えると思います。

■宜興特注の瓶は予定はないのでしょうか?
ご質問:
プーアル餅茶を保存する宜興特注の瓶ですが、これは商品としてあつかう予定はないのでしょうか?
回答: 宜興の瓶は取り扱う予定がありません。宜興のモノの価格が高騰したうえに、良い仕事が少なくなっています。
代用となる素焼きの陶器は、日本にいくらでもあるので、そちらをお勧めします。

■湿気たせいで香りが逃げてしまった?
ご質問:
同興號後期圓茶70年代を一部崩して保存していました。蜂蜜の入っていたビンの容器に蓋をして保存していたつもりが、不覚にも蓋をするのを忘れて2週間くらい放置したせいか、あの独特の香りが薄くなったように感じます。茶葉が湿気たせいかなと思うのですが、こうなってしまってからはもう手遅れでしょうか?なにか対処法などあればお教えください。
回答:
乾燥したところに置いて2週間もすると、元に戻ります。湿気が多い場合は天日干ししてください。

■保存にテラコッタの素焼きの壺は代用出来るでしょうか?
ご質問:
台所でショウガやニンニクを保存する時に使うテラコッタの素焼きの壺(千円ぐらいです)でも代用出来るのではないかと思いつきましたが、これはどうでしょう?
回答:
テラコッタの素焼きの壷もよいと思います。ただし、くれぐれも臭いには気をつけてください。もし食べ物の臭いが壷に残っていたら、よく洗って、日干しして、完全に乾燥しきってから、茶葉を入れるようにしてください。その壷が電子レンジに入るサイズなら、チンすると殺菌にもなります。

■ 味の変化を予想できますでしょうか?
ご質問:
新しいお茶を熟成させて、どのように味が変化するか、あらかじめ知ることはできますでしょうか? 茶商は新しいお茶が、20年、30年経ってどのような味になるかを知っているので、新しいお茶を買って、倉庫で保存するのですよね?では、年数が経ってからの味をどのようにして知るのでしょうか?
回答:
茶商は長い経験にもとづいて、熟成風味を予想しています。
それでも思った通りにゆかないことも多いみたいですから、難しいと思います。 ただし、家庭の室内のような乾燥した環境で保存する分には、数年くらいではそれほど大きな変化はありません。こまめに変化をたしかめながら保存したら、予想する必要はありません。

■ 誕生年のプーアール茶を探してください
ご質問:
お願いがあります。息子が生まれた年のお茶を探しております。 長男は1994年生まれなので その年産の生茶で餅茶か磚茶を探していただけないでしょうか?次男は1996年生まれなので、「紅絲帯プーアル青餅96年」 を申込みしたいと思っております。
回答:
ワインのようにちゃんと管理されているわけではないプーアール茶の、製造年を確定するのは難しい場合があるのですが、1994年と新しいものなので、特定できるものを見つけました。

お客様からのご感想:
さっそく家族で試飲してみました。茶の香りや味がストレートに判るように蓋碗で煎れてみました。紅絲帯プーアル青餅96年 洗茶後、間をおかずだしてみて正解でした。ほのかに甘みも感じられ、この年数でこれほど飲みやすいとはびっくり。二煎目30秒にしたら子供たちは「渋い」との声。やはりすぐだす方がおいしいようです。やさしいお茶だと思いました。主人はこちらが好きとの事。 7542樟香プーアル餅茶。口にふくんで、長男の第一声「黒茶だー。」そうなんです。随分育っている生茶との印象です。香りにスーとした物があり、上記の茶より個性がありおもしろいと思いました。私の好みのお茶です。 両方とも、これからすごくよくなっていく感じがします。次回はそれぞれの成人式の時にほぐして飲もうと言う事にしました。 子供の成長と共に餅茶の熟成を待つ楽しみができました。子供たちも「これが僕のだよねー。」等と話しております。

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