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プーアール茶を保存して美味しくする

プーアル茶は保存に強いお茶です。
生茶も熟茶も長期保存によって変化する風味を楽しめます。
上手に保存するとよりまろやかな美味しさがあるので、古くなっても捨てません。10年も20年も熟成したものには独特「老味」と呼ぶ風味があり、ファンを魅了しています。
家庭でもコツさえつかめば変化してゆく「熟成」の味を楽しむことができます。

プーアール茶の保存

「熟成」がどのようにしてお茶の味を変えるかは解明されていません。環境の違い、季節の変化、茶葉の違いなどの条件が多岐にわたり、説明のつかないことがまだまだあるのです。
乾燥した環境で成分の変化がゆっくりすすむケース、香港や広州の茶商の湿度の高い倉庫で変化が促されるケース、空中に漂っている良性の菌類がわずかながら活動してより風味を良くするケース、そして湿度が高すぎたりして雑菌がついて腐敗するケースなど、様々なパターンがあります。
茶交易の時代から茶葉の保存熟成を経験してきた茶商はそれぞれに考え方を持ち、それぞれの風味に仕上げるコツを心得ています。そうした風味を求めるファンは、どのような環境に保存され、どのように熟成が仕上がっているのかを重視して、好みの「老味」を選びます。

プーアール茶 プーアル茶の保存

■家庭での保存の基本

1.常温でやや乾燥したところ
2.他の臭いが移らないところ
3.暗いところ

家庭では春夏秋冬の気温や湿度の変化に応じて、それなりに変化してゆきます。
家庭の室内の保存では菌類の活動はほとんどなく、成分変化を主体としたゆっくりな熟成になります。それでも1年も経つとはっきりと違いがわかります。

■固形の茶葉を保存する

当店のプーアル茶の多くが固形のものです。交易時代から運搬のために圧延加工されたのですが、強い圧延のために内側には空気が通りにくく、酸化による茶葉の劣化を防ぎます。
固形のものの多くは包み紙があります。 包み紙には通気性があり、茶葉は自由に湿気を含んだり、乾燥したりできるようになっています。完全密封の難しかった時代は通気を確保して湿気を逃がす工夫のほうが現実的で、茶葉もまたそのことを念頭に置いて製茶してあります。
プーアール茶 プーアル茶の保存 プーアール茶 プーアル茶の保存
包み紙のあるのは、飲む分量だけを端から崩してまた包みなおして保存します。 包み紙の無くなった固形茶は、手ぬぐいで包むなどして埃よけをすると良いでしょう。また食品にも使えるクラフト紙の封筒に入れておく方法もあります。

紅印 藍印
フィルムで包まれた固形茶
老茶(年代モノ)は年数が経つほどに固まった茶葉がゆるんで崩れやすくなっています。包み紙も茶虫や紙を食べる虫に穴を空けられ破れやすくなっています。そのため透明のフィルムに包んで保護してあります。
透明のフィルムには穴を開けてあるものと開けていないものがあります。これ以上に熟成するのを急がない老茶は穴を開けない(通気させない)フィルムに包んで劣化がすすまないようにしてあります。いずれにしてもごくゆっくりと変化はつづきます。

■固形の茶葉を崩して保存する

プーアール茶の保存 茶葉には層がある。
まだ飲み頃にはちょっと早すぎるような茶葉や、いつでも飲めるようにしておきたい茶葉は崩して保存します。崩した茶葉は空気に触れるところが多く、風味が落ち着き、わずかながら口当たりまろやかになります。
固形のままで保存したほうが香りが逃げにくく、風味が維持できるので、飲まずに一年以上も保存する場合は固形のままにしておきます。

外側から順に崩してゆく プーアール茶・プアール茶 プーアール茶の保存
餅茶(円盤型の固形茶)の場合は、崩れやすい外側から崩してゆきます。空気に触れやすい外側ほど変化はすすみやすいので、外側から内側に向けて少しずつ崩して飲むのが合理的です。
削り屑の茶葉は集めておいて、写真のような密封口のビンに入れておくのが良いでしょう。茶葉が湿気ていたり、雨の日の湿度の高いときに瓶に蓋をするとカビの原因になります。茶葉がしっかりと乾燥していることを確認してから蓋をしょう。また外からの湿気が入り込んで溜まらないようにたまに蓋を開けて確かめます。お菓子などについている乾燥材を入れておく手もあります。

プーアール茶の保存 プーアール茶の保存
固形の茶葉がひと組になっている場合
餅茶の場合は7枚1組になっています。そのままで長期保存します。たくさんの茶葉が集まった状態で保存するほうが、互いに湿気を吸収して水分を拡散できるのと、風味が外へ逃げにくいのとで、より良いと考えられています。そのためこれぞというお茶はまとめて買って保存するコレクターがいます。
ただし生茶と熟茶は入れ物を分けなければ、香りが移る心配があるので注意します。

■散茶を保存する

固形の茶葉を店で崩したり、はじめからバラバラの茶葉のままで販売されているものを「散茶」と呼びます。
プーアル茶、餅茶を崩した状態 プーアル茶専用の保存壺
散茶を長期保存する場合は、紙袋や陶器の壺に入れます。 右の写真の壺は、宜興(イーシン)と呼ばれる茶壺の里のでつくられたものです。宜興の紫砂でつくられた焼き物には気腔というミクロの穴があって、中の温度や湿度を一定に保つはたらきがあります。日本の素焼きの陶器でも代用品が見つかります。陶器がまだ新しい場合は水洗いし、熱湯で消毒しておいてから、天日でしっかり乾燥させて使います。

■置き場所を考える

家庭での置き場所は書斎や寝室など、比較的乾燥している部屋が適しています。湿気は低いところや狭いところ、温度の低いところを好んで、そこに溜まる性質があります。しかし湿気は目に見えません。キッチン・洗濯機・風呂場など、水周りの近くの隅のほうはとくに湿気が溜まりやすく、そんなところに茶葉を置くと水分を吸収する一方になってしまい、味を悪くするカビの原因となります。湿気の少なく適度に通気のある場所を選びます。
プーアール茶の保存 防虫ネット プーアール茶・プーアル茶保存のための道具
熟成熟成変化のスピードは、茶葉の質や過去に茶商の倉庫熟成があるかないかによってそれぞれ異なります。また茶葉の質によって湿気に強いタイプや湿気に弱いタイプがあります。
それらは当店では各お茶の説明ページに書いていますが、詳しくなるまでは置き場所はできるだけ乾燥したところに置き、緩慢な変化を待つのが得策です。
ちなみに湿度80%を超えるあたりから茶葉はゆっくりと水分を溜め込んでゆきます。ある一定の水分と温度があれば菌類が活発に活動します。日本でも梅雨の時期など湿度80%を超える日が続く場合は、除湿したり、風通しのよいところに置くなどの工夫をしたほうがよいでしょう。

■器に入れて蓋をする方法


茶葉がしっかりと乾燥しているものは、器に入れて蓋をして保存する手もあります。たまに器の蓋を開けて、包み紙や茶葉を手で触ってみて、湿っていないかをチェックします。湿っていると感じたら、器から出して乾燥させ、器の置き場所をもっと乾燥したところに移動させます。
器に入れるメリットは、外の臭いの移るのを防ぎ、湿度と温度を安定させられることです。また、茶葉の持つ香りの成分を拡散させてしまわない効果も期待できます。
例えば置き場所がキッチンの近くなど臭いある場所にも、器は有効です。キッチンのダクトの油汚れを見てもわかるように、場所によっては空気中に油も含まれています。器に入れておくことで味に影響する汚れを防ぐことができます。
また密封することで空気に触れることによる劣化が少なくなるため、数年以上の長期保存には適しています。


この写真はガラス瓶で密封口のある器に茶葉を入れて、2年ほど置いていたものです。年に1度か2度は蓋を開けて、茶葉を少し取り出すことはありますが、それ以外は動かすこともありません。それにもかかわらずガラス瓶の内側に白い粉のようなものがいつのまにか付着し、時間が経つほどにそれが増えています。成分変化のなんらかが表れているのだと思います。この2つの茶葉は風味もやはり変化しています。

■入手したての茶葉について

一枚一枚保存するもプーアル餅茶
左の写真は7枚組みを1枚1枚にして、布を敷いた上に置いて保存している様子です。メーカーから出荷されてすぐの生茶や、香港や広東の茶商の倉庫から出て間もないときは、茶葉が水分を多く含んでいることがあります。そのまま器に入れたりすると水分の逃げ場がなく、お茶を不味くする原因になりかねません。そのような品は入手してから1ヶ月は、一枚一枚、一個一個に分けて、陰干しするように保存します。 茶葉が乾燥するのは手で持ってみて触った感じで分かります。湿っている茶葉は、ちょっと冷たいような感じがします。また実際の重量も減ります。たとえば360gの餅茶であれば、しっかり乾燥させると350gほどになることがあります。

■それぞれの茶葉にそれぞれの保存方法

長期保存のベストな環境は茶葉によっても異なり、また専門家にも考え方が分かれていて、そのうえ個人の味の好みがあるので、これが一番正しいというのはありません。
プーアール茶の保存 プーアール茶の保存
しかし保存方法が味や香りを左右するのは事実で、それぞれのやり方で創意工夫がされています。各お茶の説明ページには、メーカーや茶商での熟成のことを書いているので、家庭で保存する場合の参考にしてください。

■室内保存でも環境によって差が出る

保存場所が異なるプーアール茶・プーアル茶 保存場所が異なるプーアール茶・プーアル茶
「7581磚茶」10年モノ熟茶。保存環境別。
出所の同じ「7581磚茶」で、はじめの7年間は同じ広州の倉庫にありましたが、その後の3年間はひとつを上海の室内で保存し、もうひとつを広州の室内で保存しました。その3年間の違いが、包み紙や茶葉の色に表れています。

保存場所が異なるプーアール茶・プーアル茶
さらに茶湯の色の違いもあります。これを飲み比べると味や香りの違いがあきらかです。この場合は上海で保存したもののほうが甘みと香りが強くて美味しいと感じました。濃く煎じると、上海のは小豆っぽい風味。広州のは米っぽい風味がしました。

7542七子餅茶 7542七子餅茶
「7542七子餅茶」約10年モノ生茶。保存環境別。
写真に並べた2つは左も右も全く同じお茶ですが、上海に移動させてから1年間は、同じ部屋の棚の上の方と下の方に置いたものです。色の差が微妙にあるように、味や香りにも微妙に差があります。室内でもやや湿度があるところに置いたもののほうが、このお茶の場合は美味しく仕上がっています。たった1年間でも差が生じます。

■保存のための設備

日本の家庭で保存する場合に、とくに設備は必要ありません。参考までに当店の室内保存では、温度と湿度が極端にならないように、エアコン・暖房器具・加湿器で安定させています。
暖房器具 プーアール茶・プーアル茶保存のための道具 温度湿度計プーアール茶・プーアル茶保存のための道具
例えば、雨続きで湿度が80%を超える日はエアコンで除湿し、湿度70%以下に保ちます。逆に空気が乾燥しすぎる湿度40%を下回るときは加湿器を使ったり濡らした布を掛けて空気に水分を与えます。
先に紹介したように、湿気は部屋の隅を好みます。部屋の真ん中と隅では湿度がことなります。通気を良くする必要があるのはこのためで、窓がなかったり風通しが出来ない部屋では週に一度は扇風機で部屋の空気を撹拌させます。茶葉は自然に空気を呼吸して、溜まった湿気を吐き出してくれます。

ちなみに冷蔵庫に保管するのがダメなのは、冷蔵庫から出した瞬間に結露によって茶葉に水分がついたり、低温に強い雑菌の繁殖が心配なためです。また冷蔵庫の中の匂いが茶葉に移る心配もあります。
密封した包みの中では茶葉は自然な呼吸もできないので、包みの中で湿気が溜まると自己回復力も期待できません。プーアール茶の保存に冷蔵庫は禁物です。


■湿った茶葉の応急処置

空気の湿度が高く、茶葉が水分を吸収する一方になると悪性のカビが活動しやすくなります。茶葉の水分を知るのに手っ取り早いのは手で触ってみることです。
散茶の場合はパリパリカサカサしていた質感がなくなり、しんなりと柔らかくなっています。餅茶など固形茶の場合は、手にとると重たく(実際に水分で数グラムほど重くなっている)、じめっとしたり冷んやりとした感覚があります。そうした場合はすぐに天日干しします。天日干しは太陽の紫外線による殺菌効果もあります。
プーアール茶の保存
散茶も固形茶もまんべんなく太陽があたるように、途中で裏返したり位置をずらしたりして2時間くらいで天日干しを終え、粗熱がとれるまで半日以上陰干します。
茶葉を手で触ってみて、すっかり乾燥した様子になれば完了です。天日干しには旨味の成分を増やすような効果もあります。

プーアール茶は生茶も熟茶も原料の「晒青毛茶」は天日干しで仕上げてあります。その場合もせいぜい1日です。必要以上に長い時間晒すと、太陽に焦げて味のバランスが変化してしまいます。味のバランスを崩さない程度と考えると、天日干しの応急処置はせいぜい1年に1~2回くらいしか使えない奥の手と心得たほうが良いでしょう。

■カビが生えてしまった場合

カビの胞子はいくらでも空気中に漂っています。どんなに小さな隙間でも空気や湿気とともに進入し、茶葉の表面に着地して、じっとがまん強く活動できる環境になるのを待っています。たとえば突然1日だけ活動できる温度と湿度が整ったとしても、すぐまた乾燥すれば、カビは繁殖するにはいたらず、また休眠状態に戻るので、その程度でお茶の味が変ったりすることはありません。
もしもカビが目に見えるほど繁殖していた場合は、少なくとも数日間~数週間はカビの繁殖できる温度と湿度が続いていたと考えられます。お茶の保存場所に根本的な改善が必要です。

(湿度の極端に高いところでカビを生やした茶葉)
カビの色が緑や青色およびくすんだ黄土色をしている場合は、お茶を不味くするだけでなく、人間の体に毒となる成分が作られています。チーズにはブルーチーズのアオカビなどがありますが、茶葉の場合のこの色は良くありません。
まずはこの色をしたカビが茶葉をどのくらい侵食しているかを見ます。餅茶などの固形茶は崩して内側を見ます。カビの見えている部分はすべて削って捨てます。散茶はカビの見える茶葉はすべて捨てます。
カビの見えていない部分だけにしてから鼻を近づけてみて、カビの生えていた部分と同じ異臭のするところはすべて捨てます。通常の茶葉の香りが感じられる部分のみ、まだ飲むことができるので残します。残した部分をすぐに天日干しして完全に乾燥させます。
ちなみにこの緑や青色のカビが発生しやすいのは、比較的低温の20℃前後で湿度が90%近くあり、しかも通気が悪くて茶葉が湿気を溜め込むようなところへ置かれていたケースです。通常の室内の常温ではまずこうはなりません。
また上の写真のカビの中にも、良性のカビらしき色をしたのが混じっています。下に紹介するのは良性のもので、プロの茶商の倉庫で熟成されたものです。

このカビはおそらくお茶を美味しくするクモノスカビです。熟茶作りの発酵のときに発生する麹菌類のグループです。茶商の倉庫から出して室内に移動させると、湿度が足りないためか2日くらいで消えてしまいます。鼻を近づけると、焼いたパンにも似たかすかに甘い香りがあります。
しかし、もし家庭の室内で保存中にこのようなカビが見つかった場合は要注意です。それが同じ良性のカビかどうかの判別は難しいので、上に紹介した応急手当をします。このタイプのカビは表面だけにつくことが多いので、カビのある部分の茶葉を削り取るか、歯ブラシで擦り取り、鼻で確かめて異臭があるところを削ればよいでしょう。
六安茶
金色の粉が吹いたように見えるのは「金花」です。「金花」は「黒茶」と分類される発酵のお茶に最も多い 麹カビの一種です。梅雨から夏の蒸し暑い時期には活動できるせいか、茶葉に発生しているのが見つかることがあります。これは過去に保存されていた環境に多くあったかもしくは一時的な活動をしていたものが再生するケースです。
この金花カビは、他のカビよりもやや乾燥した環境でも繁殖します。デリケートで温度が下がったり乾燥しすぎると鮮やかな黄色が枯れて白っぽくなり、休眠状態となります。
金花には栄養があると考えられているので、飲むときにもこのまま煎じて飲みます。(洗茶はします)

■茶葉は息をしている?

室内に茶葉を置いていると雨の日や台風の近づく低気圧の日などはとくに、まるで息をしているかのようにお茶がいっせいに香りを発します。もの静かな茶葉がこんなときには騒いでいるように感じます。これは気圧の変化や湿気を含んで、ほんのわずかに茶葉が伸縮し、閉じ込められている香りの粒子を空中に放つためだと思われます。
このように日によって季節によって茶葉がゆっくり伸縮しながら熟成してゆくのが風味の変化をうながして熟成の面白さになっているのだと思われます。

プーアール茶の保存

■参考ページ

茶商での保存熟成
+【茶商の倉庫がプーアール茶の味をつくる】


プーアル茶の保存についてのご質問と回答

■室内で湿度が高いとダメでしょうか?
ご質問:
保存しておく環境ですが、室内ではなるべく乾燥したほうが良いと書かれていますが、25度~30度くらいの適温であれば、多少湿気があったほうが熟成にはいいのではないかと思うのですが、いかがでしょうか?
回等:
保存熟成させる専用の倉庫では、良性の菌類が茶葉に付着すると、他の雑菌を寄せ付けない状態になります。 一方、室内の空気中にはいろんな雑菌が飛び交っていて、常に活動の場(栄養や水分のある場所)を求めているため、茶葉が湿気を持つと、良性の菌類だけでなく、悪性の菌類までも活動を始めてしまう可能性があります。そのため、室内での保存には、乾燥状態を保つことをお勧めしています。

■保存するなら生茶ですか熟茶ですか?
ご質問:
プーアール茶を自宅で保存して味の変化を楽しみたいと思っています。保存するなら生茶がいいのでしょうか?熟茶がいいのでしょうか?どちらが楽しめますでしょうか?
回答:
まずは、熟茶か生茶かどちらが好みかを、少し年数の経ったお茶で試してみてはいかがでしょうか? 新しいプーアール茶を保存して、5年位でも飲み頃になるのは熟茶です。ツンとした香りがやさしくなったり、渋みや苦味がまろやかになり、その分甘味が前に出てきたりします。茶葉によっては、生茶は10年経ってもまだ飲み頃の来ないものもあります。もちろん味が年々変化してゆくのは楽しめますが、20年、30年と待つってようやく飲み頃になるものもあります。そんなに長く待てないのであれば、すでに10年~20年経ったくらいの生茶をお選びください。 また、茶商の倉庫で、保存熟成されたものは、その後の変化もやや早くなります。

■冬の保存時の室内温度について
ご質問:
餅茶等を保存する場合、部屋の温度が下がりすぎると茶葉は悪くなってしますのでしょうか?たとえば、5℃位など。冬場などは、部屋を長期間空けておくとこれくらいの温度になることが有ります。もし、温度が下がって、菌が死ぬもしくは悪さをするのであれば保存方法を考えないといけないと思っております。
回答:
部屋の中での保存では、温度が下がっても乾燥していれば問題がありません。菌類があったとしても、活動は休止状態となっております。 茶葉が湿ると、雑菌が活動する可能性があるので、乾燥した状態を保つようにします。

■餅茶を包んでいるセロハンは、外した方が良いですか?
ご質問:
餅茶を包んでいるセロハン(?)は、外して保存したほうが良いのでしょうか?
回答:
年代モノの餅茶になると、餅茶の紙包みだけではポロポロと茶葉が崩れて包み紙からこぼれるのでそうしています。 一般の家庭では、乾燥したところに置くことがわかっているので、空気が通るか通らないかはあまり気にしておりません。もしセロハンのまま長期保存するのでしたら、千枚通しで何箇所か穴を開けておくと良いでしょう。 少しずつ崩して飲むのでしたら、邪魔になるので外してください。

■新芽の白毫だけの餅茶は、長期保存するとどのような味になるのでしょうか?
ご質問:
新芽の白毫だけで作られた餅茶を、家庭で数年保存しております。少しずつ味の変化はありますが、なんだかすっぱいような酸味が出てきました。他の青餅(生茶の餅茶)のようにまろやかになったり、甘みが増す感じではありません。これから先はどのように変化するのでしょうか?
回答:
白毫の茶葉だけで作った餅茶が市場に出てきたのはごく最近のことです。新しいメーカーが試みた製品ですから、長年保存された実績がありません。どようになるのか、またどのような環境で保存されるのが美味しいのかは、実はまだ誰も知らないと思います。

■家庭で高温多湿の環境を作ればどうでしょう?
ご質問:
家庭で高温多湿の環境をつくって、茶商の倉庫の環境に近づけるとどうでしょう?まろやかなお茶になるでしょうか?
回答:
茶商の倉庫というのは特殊な環境です。 私の知るのは、広州の倉庫ですが、何軒かの茶商が共同で大きな工業用の倉庫を借りて、そこに何十トンか、もしかしたら百トンを超えるほどのたくさんの茶葉を保存しています。マンションの一室を倉庫にして、天井の上から床まで、すべて茶葉で埋め尽くすほど詰め込んでいるところもあります。温度や湿度は近づけることができても、そこまで茶葉がたくさん集まる環境というのは再現できません。茶葉が集まると、香りのみならず、空中に飛ぶ両性の菌類の量もちがうでしょうし、たとえば、雨の日には茶葉が湿気を吸収し、晴れの日には湿気を放出したり、湿度コントロールも異なるでしょう。これに似た環境を作るのはかなり研究が必要です。

■熟茶と生茶は一緒に保存してはいけない?
ご質問:
台湾で購入してきたプーアール茶の本に、熟茶と生茶では微生物の 働き方が違うので一緒に保存してはいけない、生茶も熟茶のようになる、 というようなことが書かれていました。 生茶が熟茶になるのは大げさで しょうが、一緒に保存することで何か影響はあるものでしょうか。
回答:
家庭の乾燥した環境で保存する場合は、香りの問題ではないでしょうか。香りが移るようなことがなければ問題ないと思います。温度と湿度の高い茶商の倉庫でしたら、微生物の差による影響があるのかもしれませんが、保存熟成の段階でのことは、はっきりとは解明されていないと思います。

■倉庫臭はどのくらいの期間で消えますか?
ご質問:
入手したての約10年ものの生茶ですが、飲んでいてたいして気にはならないのですが、いわゆる茶商の倉庫で保存されていた面影が、風味に少しあります。(倉庫臭というのでしょうか)この香りは長期保存によって消えてゆくのでしょうか?また、どのくらいの期間、常温の乾燥した状態で保存すれば消えますか?
回答:
そのお茶の倉庫臭の強さにもよりますが、それほど気にならない程度のものでしたら、常温の乾燥状態で1年も保存すれば、その差が実感できるでしょう。 このときに、七枚一組の竹の包みのままでしたら、一枚一枚分けて保存したほうがより早くその効果が現れるでしょう。

■表面のカビの対処方法は?
ご質問: 置き場所がまずかったのか、夏の間にプーアール餅茶の表面にカビがついたようです。中まではカビになっていないようなのですが、なにか対処方法などありますでしょうか?
回答: カビの種類にもよりますが、そこの部分だけでしたら、歯ブラシかなにかで擦り取るといいでしょう。 いずれにしても、乾燥したところに移して、しばらく放置してください。

■宜興特注の瓶は予定はないのでしょうか?
ご質問:
プーアル餅茶を保存する宜興特注の瓶ですが、これは商品としてあつかう予定はないのでしょうか?
回答: 宜興の瓶は、いまのところ取り扱う予定がありません。宜興のものの価格が高騰し、良い仕事ができなくなっています。それの代用となる素焼きの陶器は、日本にもいくらでもあるので、そちらをお勧めします。 餅茶は7枚組みでしたら竹の皮もありますし、虫除けネットだけして棚にしまうのでも良いので、かならずしも陶器の入れ物が必要でもありません。

■湿気たせいで香りが逃げてしまった?
ご質問:
同興號後期圓茶70年代を一部崩して保存していました。蜂蜜の入っていたビンの容器に蓋をして保存していたつもりが、不覚にも蓋をするのを忘れて2週間くらい放置したせいか、あの独特の香りが薄くなったように感じます。茶葉が湿気たせいかなと思うのですが、こうなってしまってからはもう手遅れでしょうか?なにか対処法などあればお教えください。
回答:
その場合、乾燥したところに置いて2週間もすると、元に戻ります。湿気が多い場合は天日干ししてください。

■保存にテラコッタの素焼きの壺は代用出来るでしょうか?
ご質問:
宜興の壺の説明を読みまして、通気性と一定の温度と湿度を保つ。という同じ原理なら、台所でショウガやニンニクを保存する時に使うテラコッタの素焼きの壺(千円ぐらいです)でも代用出来るのではないかと思いつきましたが、これはどうでしょう?
回答:
保存にはいいですが臭いに気をつけてください。テラコッタの素焼きの壷もいいと思います。ただし、くれぐれも臭いには気をつけてください。もし食べ物の臭いが壷に残っていたら、洗剤でよく洗って、日干しして、完全に乾燥しきってから、茶葉を入れるようにしてください。その壷が電子レンジに入るサイズなら、チンすると殺菌にもなります。

■ 熟成させた味の変化を予想できますでしょうか?
ご質問:
新しいお茶を熟成させて、どのように味が変化するか、あらかじめ知ることはできますでしょうか? 茶商は新しいお茶が、20年、30年経ってどのような味になるかを知っているので、新しいお茶を買って、倉庫で保存するのですよね?では、年数が経ってからの味をどのようにして知るのでしょうか?
回答:
茶山(茶園)、茶葉の等級、茶廠の加工技術、保存された倉庫の環境によって味がきまります。 すでに熟成された老茶を飲んで味を知っておくと、どんな銘柄で、どんな茶葉で、どんな加工方法で、どんな倉庫の環境を何年くらい保存されたらこのような味になるということを知ることが出来ます。茶商はその経験をもとに新しいお茶を仕入れて寝かせます。
同じ銘柄のお茶でも、保存される倉庫によって熟成状態が異なるので、味も変わってきます。 ある程度熟成が進んで、味も落ち着いてきたプーアル茶のほうが、味のベースが出来ているので、その後の変化も予測しやすいでしょう。ご家庭で長期保存をされるなら、そのようなお茶をお勧めします。

■ 誕生年のプーアール茶を探してください
ご質問:
お願いがあります。息子が生まれた年のお茶を探しております。 長男は1994年生まれなので その年産の生茶で餅茶か磚茶を探していただけないでしょうか?次男は1996年生まれなので、「紅絲帯プーアル青餅96年」 を申込みしたいと思っております。
回答:
ワインのようにちゃんと管理されているわけではないプーアール茶の、製造年を確定するのは難しい場合があるのですが、1994年と新しいものなので、特定できるものを見つけました。

お客様からのご感想:
お茶が届きました。化粧箱のほかにお茶のサンプルもつけていただきありがとうございました。さっそく家族で試飲してみました。茶の香りや味がストレートに判るように蓋碗で煎れてみました。紅絲帯プーアル青餅96年 洗茶後間をおかずだしてみて正解でした。ほのかに甘みも感じられ、この年数でこれほど飲みやすいとはびっくり。二煎目30秒にしたら子供たちは「渋い」との声。やはりすぐだす方がおいしいようです。やさしいお茶だと思いました。主人はこちらが好きとの事。 7542樟香プーアル餅茶 口にふくんで、長男の第一声「黒茶だー。」そうなんです。随分育っている生茶との印象です。香りにスーとした物があり、上記の茶より個性がありおもしろいと思いました。私の好みのお茶です。 両方とも これからすごくよくなっていく感じがします。次回はそれぞれの成人式の時にほぐして飲もうと言う事にしました。 子供の成長と共に餅茶の熟成を待つ楽しみができました。子供たちも「これが僕のだよねー。」等と話しております。

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