プーアル茶のことならプーアール茶.com

【プーアール茶リストに戻る】


真淳雅號圓茶96年プーアル茶

zhen chun ya hao puer cha 1996s

真淳雅號圓茶
真淳雅號圓茶

真淳雅號圓茶96年プーアル茶 1枚 約340g
2012/06/19 終了

製造 : 1996年
茶廠 : 易武山私人茶庄
茶山 : 孟臘県易武山
茶樹 : 大葉種喬木 古樹
茶葉 : 1-6級 春尖
工程 : 生茶
倉庫 : 未入倉(常温の乾倉)

甘味
●●●○○
渋味
●●●○○
とろみ
●○○○○
酸味
●●○○○
苦味
●●●○○
香り
●●●●● 香草(バニラ)
熟成度
●●○○○

易武山のお茶作りを世界に知らしめた「號級」のお茶の再現です。
最高の茶葉と、號級の時代を生きた最後の職人の監修によってつくられた、まったく妥協のない高級品です。
1990年代の最高傑作のひとつと言えるでしょう。

真淳雅號圓茶
真淳雅號圓茶
真淳雅號圓茶
真淳雅號圓茶
一枚一枚の包み紙はなく、裸のままの餅茶が7枚組みになっています。

真淳雅號圓茶
真淳雅號圓茶
真淳雅號圓茶
竹の庇護を薄く切った紐を捻るようにした結び方に特徴があります。1950年代までの號級の七子餅茶の包み方を再現しています。

1700年代の西洋との茶交易の時代から栄えた孟臘県易武山の民営の茶荘「私人茶庄」のお茶づくりは、1949年の中華人民共和国の成立による社会主義改革の方針に基づいて、雲南の茶葉の販売が国の専売品となるとともに衰退し、易武山には茶農家のみが残って原料の毛茶づくりを続けることになりました。 一部の茶荘は近隣国のタイに引っ越すなどしてお茶づくりを続けました。西双版納のお茶づくりは国営メーカーのある孟海に拠点が移りましたが、その後も1990年代までは孟臘県の茶葉が高級茶づくりに使用されていました。
「私人茶庄」の歴史については、「沈香老散茶50年代プーアル茶」のページに詳しく書いています。
+【沈香老散茶50年代プーアル茶】

易武山については、以下のページにあります。
+【易武山/西双版納の茶山について】

易武古鎮
易武古鎮
易武古鎮
易武山の茶荘が集まっていた易武老街
1950年から国営メーカーによる茶葉の加工と国の専売公社によるお茶の販売がはじまりました。それから50年は中国は経済の自由化と工業化による発展によって社会は大きな変化の時を迎えます。雲南のお茶にも市場解放への動きが1990年代中頃からはじまります。国営メーカーは民営化へ向けての準備をはじめました。そのような動きのはじまった1995年に「真淳雅號圓茶」が作られました。

■このお茶の由来

台湾茶藝総会理事であり「真淳雅茶苑」の責任者である呂禮臻氏と、台湾の茶農の林氏と、西双版納易武郷村長の張毅氏との合作により、號級のお茶作りのなかでも高級品であった「宋聘圓茶」の再現が企画されました。
易武山の野生森林区域にある樹齢200~300年の古茶樹の春摘みの茶葉が使用され、製茶して、圧延加工して、餅茶となり、竹の皮でつつむところまですべての工程の手作業を、「宋聘圓茶」を実際に作っていた乾利貞宋聘號の元職人である張官壽氏の指導により行われています。

宋聘圓茶
宋聘圓茶 1930年代 内飛(茶葉に埋められた紙)

茶葉には春摘みの一芽三葉が使用されます。1994年の試作は張官壽氏の満足のゆくものではなく、1995年の春摘みの茶葉を晒青毛茶にまで加工して保存し、さらに足りない分を1996年の春摘みの茶葉で足してから圧延加工され、餅茶となりました。乾燥の工程にも宋聘號の作り方と同じ竹製の棚が用意されるほど、昔ながらの作り方が徹底されています。

真淳雅號圓茶
真淳雅號圓茶
真淳雅號圓茶

丙 衛 精 伝 春 普 易 真
子 生 製 統 尖 耳 武 淳
年 保 而 手 原 貢 正 雅
春 健 成 工 料 茶 山 號

一筒七枚一組に一枚の「筒票」がついています。

■このお茶の茶葉について

真淳雅號圓茶
真淳雅號圓茶
真淳雅號圓茶
真淳雅號圓茶
真淳雅號圓茶
一芽三葉と茎でつながっている茶葉がベースになっています。「白毫銀針」と呼ぶ白銀色した新芽は変色して黄金色になっています。さらに新芽と若葉を増やすために、「採辧春尖」、「加重萌芽」が行われ、より香りの良い新芽と若葉を足してあります。おそらくこのために1995年の収穫された茶葉だけでは間に合わなくなり、1996年の春を待って一芽三葉を摘み、そこから新芽と若葉だけを選出したと思われます。
茶葉は手作業による揉捻(もんでよじる)によって、一枚一枚がしっかり捻れている様子が餅面(餅茶の表面)からも伺えます。柔らかい若葉ほど茶葉はしっかりと捻れます。
圧延は石型の上に人が乗って圧力をかける古式製法のため、近年の機械でプレスするタイプのものよりもはるかにゆるく仕上がっています。餅茶の端のほうを持つと勝手に崩れそうなくらいです。
常温の乾燥状態に保存されていた生茶にしては全体的に赤味が増しています。この写真を撮影している2008年は保存期間12年めになりますが、そのわりには赤味が強いのは易武山の茶葉の特徴です。

真淳雅號圓茶
真淳雅號圓茶
葉底(煎じた後の茶葉)
しっかりと揉捻された茶葉は簡単には開かず、よじれたままの状態で膨れます。丁寧な手作業による製茶の賜物です。
厚みのある茶葉と葉につながる茎がふっくらと丸みがあり、栄養を豊富に蓄えているのがわかります。これは古茶樹の茶葉の特徴です。


左: 真淳雅號圓茶96年プーアル茶 (このお茶) 
右: 易武山の古茶樹の晒青毛茶2008年
少しおおきめの茶葉のまわりの、ギザギザした(鋸歯きょし)は、同じく易武山の古茶樹のそれともよく似ています。

2011/2/23 その後の考察
ふだん飲むよりは多めの茶葉をつかって葉底を見ると、色や揉捻の具合の異なる2つの茶葉が混合されているのではないか?と思われるふしがあります。意図したことなのか、それとも仕上がりの違う茶葉が偶然できたのか、どちらかはわかりませんが、仕上がりの異なる2つの茶葉が風味に多重的な効果を産み出しているようです。モデルとなっている「宋聘圓茶」には、陳年茶葉を混ぜたという話もあり、このお茶「真淳雅號圓茶」もまた1995年と1996年の茶葉が混ぜられているわけですが、この場合、1年の陳化の差よりも、製茶の火入れ具合の違いが、とくに香りに現れていると思われます。

■このお茶の風味と飲み比べ

真淳雅號圓茶
真淳雅號圓茶
茶湯は明るい栗色です。乾燥状態で12年モノの生茶にしては、茶湯もまた熟成の進んだ赤味の強い色になっています。1煎、2煎、3煎とあまり変わらないスピードでゆっくりと色がにじみ出ます。 あっさりと薄めに淹れるのが美味しく飲むコツです。
このお茶「真淳雅號圓茶」の風味は、とくに華やかな香りに特徴があります。バニラのような甘い香りが口の中にさっと広がりますが、あくまでも内側から外に広がるもので、外から香るものではありません。
口に入れた瞬間の舌触りはクリームのようになめらかです。じわじわとお茶の渋みや苦味、そして旨味が舌を心地よく刺激します。喉を爽やかに潤し、後口はまるで何もなかったように消えて去ります。
甘い香りがするわりにはしっかりとしたお茶の渋味や苦味があり、その香りと味とのギャップにはちょっとした驚きがあります。
同じ易武山の春摘みの茶葉にもレベルの差があります。易武山の中でも特別に選ばれた上級の茶葉がどのようなものかを「真淳雅號圓茶」で知ることができます。
個性のある風味ですが、これに似た系統の華やかな風味をもったお茶は過去にも紹介しています。例えば「92紅帯青餅プーアル茶」です。
「92紅帯青餅プーアル茶」の血筋のお茶を遡ってみると、いくつかの名作がやはりこのような華やかな風味を持っていることに気がつきます。

左: 真淳雅號圓茶96年プーアル茶 右: 92紅帯青餅プーアル茶
左: 真淳雅號圓茶96年プーアル茶 右: 92紅帯青餅プーアル茶
左: 真淳雅號圓茶96年プーアル茶 右: 92紅帯青餅プーアル茶
左: 真淳雅號圓茶96年プーアル茶 (このお茶) 
右: 92紅帯青餅プーアル茶
餅面(餅茶の表面)の茶葉の様子から茶湯の色、葉底(煎じた後の茶葉)にいたるまでそっくりです。
香りはよく似ていますが、「真淳雅號圓茶」がまったりと甘く、 「92紅帯青餅」は甘い中にもレモンのような軽快な苦味があります。双方ともにしっかりした旨味があり、「真淳雅號圓茶」はしっとりした感じで、「92紅帯青餅」はドライな感じです。

風味の共通したところがあるお茶
1990年代
+【92紅帯青餅プーアル茶】
1980年代
+【73青餅7542七子餅茶】
1970年代
+【七子紅帯青餅プーアル茶】
1950年代
+【早期紅印春尖散茶】

これらのお茶に共通するのは、新芽と若葉がふんだんに使用されていることです。その新芽や若葉に共通する風味こそが易武山の選ばれた茶葉のもつ華やかな風味です。清の時代に海外向けの交易品である貢茶となり、世界にその名が知られるきっかけとなった風味です。
茶葉だけでなく、その風味を引き出すための製茶技術にもなにか共通するところがあると思われます。

1990年代末ごろから徐々に雲南の茶葉の製造販売が自由化され、2000年以降は民間の業者が自由にプーアール茶を作っています。しかし、有名茶山や過去の有名茶荘の名前の使用に規則がないため、市場には様々な商品があふれています。メーカーが増え銘柄が増えた割りには、易武山の華やかな香りのある品が少ないのが現状です。

例えば2005年に作られたこの写真の餅茶(銘柄は伏せます)には、「易武正山」と「宋聘」の文字が包み紙や内飛(茶葉に埋め込まれた紙)のいたるところに入っています。餅面は一見綺麗に仕上がっていますが良く見ると新芽や若葉の少ない中級茶葉です。それなりの大衆価格で売られており、手軽に買える易武山ブランドの商品ということになります。このようなタイプの品が近年とても増えているのは、お茶市場の規模が拡大し、より安い品をより多く供給することに生産者が向かっているということが言えます。




左: 真淳雅號圓茶96年プーアル茶 
右: 易武正山ブランドのお茶
味から見るとこの2つはまったく別モノです。右の易武正山ブランドのお茶に偽りがあるのかどうかはここでは追求しませんが、西双版納のどこにでもある安い生茶の餅茶とほぼ同じ風味です。


易武正山ブランドのお茶の葉底
揉捻も手作業ではなく機械のせいか、それとも柔軟性のない季節はずれの茶葉なのか、2煎もすると簡単に開ききります。
茶葉の厚みはなく、茎や中央の葉脈は細くて貧相です。葉の周りのギザギザは小さくてほとんど無いのと同じです。これは新茶園の若い茶樹の特徴です。
易武山の茶葉といってもさまざまなレベルがありますが、雲南の西双版納のどこにでもあるお茶の風味であればなにも少し高価な易武山のブランドを求める必要はありません。易武山お茶、特定の山の一帯にある古茶樹のものであり、早春の新芽と若葉であり、手作業による製茶技術であると、条件がそろってこそ個性が発揮され、その真価が発揮されます。
易武山で最高値をつける茶葉をつくる麻黒村の古茶樹は現在も高級品の原料となっています。


易昌號大漆樹圓茶04年
このお茶の紹介ページで「真淳雅號圓茶96年」と飲み比べをしているのでご参照ください。
+【易昌號大漆樹圓茶04年】

■その他


プーアール茶の専門によくある名作のポスターに、「真淳雅號圓茶96年」の筒票が記録されています。また、書籍では台湾の五行圖書出版の『茶藝』No.16。雲南科技出版の『普耳茶続』158ページに紹介されています。

真淳雅號圓茶
真淳雅號圓茶
一枚のお求めには、1990年代の餅茶に使用されていた白紙に包みます。

追記:2009年1月
「真淳雅號圓茶」は1996年と2000年に作られています。2000年の品を試飲したところ、香りに特徴がなく、殺青の工程での煙味がありました。さらに揉捻はそれほど念入りではないことが餅面(餅茶の表面の茶葉の様子)から伺えました。これらは春の遅い時期の茶葉であることや、茶葉を選ばずに農家がつくり置きした毛茶を買い取っただけのもので、特別なつくりかたをされたものではないことを現わしています。当店本部での取り扱いの予定はありません。ただし価格もそれなりで1996年の品の10分の1ほどの価格です。

真淳雅號圓茶96年プーアル茶 1枚 約340g

茶葉の量のめやすは以下をご参照ください。
+【5gの茶葉でどのくらい飲めるか?】

保存方法については、以下のコーナーをご参照ください。
+【プーアール茶の保存方法】


お客様のご感想

東京都N.Nさま
真淳雅號圓茶96年ですが、私が持っている1900年台の百年宋聘號(藍標)の明らかに同心円上にある味わいでした。 宋聘號のほうは、外からの香りはもっと儚く鼻腔から息を抜いたときの香りはもっと華やかで強かったですが、 あのバニラメインの香りはそっくりです。宋聘號にあるチャンパカの精油などのニュアンスもでてくるのでしょうか? 真淳雅號圓茶96年はまだまだ若いですが、あのように育てば良いなと思い楽しみにしています。

名古屋T.Mさま
真淳雅號圓茶は、さらに味が深くなりました。 じっくり大切に飲んでいきたいと思います。

福岡県M.Fさま
最初は、比較的「渋み」を強めに感じましたが、後を引く、刺激のない甘やかな渋みでした。甘さと苦味がバランス良く調和しているからかもしれません。 「美味しい渋み」というものがあって、それはこういった味のことなのか・・・と実感、納得しました。

東京都H.Kさま
真淳雅號圓茶96年が今日やっぱり美味しい!と再確認しました。湯を入れた時から広がる香り、口に含んだ甘み、 そして後から来るやさしい渋みがとてもいいですね。 飲み終わってからホッとする、バランスのいい落ち着きのある良いお茶だと思いました。 まだ12,3年しか経っていないとは思えないプラス5年くらい経っていそうな感じです。未入倉とは思えない熟成された感じがしました。

名古屋T.Mさま
鼻で嗅いだ時はあまり感じなかったのですが、 口に含むと、トロッと甘い香りが広がりました。同時に、渋味苦味が感じます 。これがとてもおいしい。渋味か苦味かどちらか突出してたら違うものになって たと思いますが、バランスがいいのですね。
温度を低く淹れて、もっとトロリと甘くなったのも大好きです。
このお茶はふわっとしてるので、崩す時茶葉一つ一つがきれいにはがれてくれるので、楽しくて必要以上にやってしまいます。また、揉捻がしっかりしてるのでなかなか茶葉が開かず、まるまる2日飲み続け てました.。茶葉は一つ一つがこよりみたいになってて、中には3枚の茶葉がしっかり一つのきれいなこよりになってて感動しました。
去年の年末にお茶が届いた時、封を開けてそのまますぐこのお茶をいただいたのですが・・・だからなのか、何なのか、プラスチックを溶かしたような臭いと ものすごいエグミで、どうにも耐えられず2煎でやめましたが、急須に変なにお いが残るくらい強烈なものでした。2週間後、もう一度飲みました。あのひどい臭いや味はなくなりましたが、酸味だけが強く感じられ、(自分流に言うと)まっ黄色のとがった風味でした。 さらに2~3週間ほどおいてからまた飲みました。今度は酸味も消えて、丸いなと感じることができました。その次がおとといです。今までと全然違う。ホントにおいしいと感じました。 (体調などのこともあるかもしれません。ごめんなさい。)
店長解説:
ここまで極端な例は珍しいのですが、落ち着かせる期間が必要なものがあります。到着したお茶は、袋から出して布巾でも掛けて、そのまましばらく1週間~10日間ほど静かに寝かせたほうが、本来の美味しさを堪能できます。

+【店長にメール】


つぎにこのプーアル茶はいかがですか?
易昌號大漆樹圓茶04年プーアル茶
+【このプーアール茶のページ】


【プーアール茶リストに戻る】

プーアール茶・プーアル茶の専門サイト

請別轉用盗用本网站的文章和照片
当サイトの文章や写真を転用しないでください
Copyright puer-cha.com All rights reserved.