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紅絲帯プーアル青餅96年

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紅絲帯プーアル青餅96年
紅絲帯プーアル青餅96年

紅絲帯プーアル青餅96年 1枚 約350g
2007/10/15 終了 

製造 : 1996年
茶廠 : 雲南孟海茶廠
茶山 : 西双版納孟海茶区(訂正:易武山)
茶樹 : 大葉種 喬木
茶葉 : 3級ー6級
工程 : 生茶
倉庫 : 香港・広州乾倉

甘味
●●●○○ 上品な甘味
渋味
●●●○○
とろみ
●○○○○
酸味
●●●○○
苦味
●●○○○
香り
●●●●○ 橙香、樟香、蘭香、煙香
熟成度
●●○○○ 倉庫での熟成やや弱め

1996年に孟海茶廠でつくられた生茶のプーアル茶です。「7542」の配方をベースに、上質な茶葉が使用されています。
広州の茶商の倉庫熟成を経て、コクのある旨味が加わっています。

孟海茶廠(メーカー)の茶号「7542」は、1970年代から毎年作られている生茶の餅茶です。おそらく生茶の餅茶の中では最もロングセラーのものとなります。
「7542」の生い立ちについては、「七子小緑印圓茶7542の散茶」のページをご参照ください。
+【7542七子餅茶の生い立ち】

「7542七子餅茶」は、メーカーが毎年きまってつくる「常規茶」です。一年に何度かつくられ、出荷されています。それとは別に、「7542」をベースにして、茶商が独自のアレンジを加えてオーダーする品があります。この「紅絲帯プーアル青餅96年」もそのひとつです。その他にも、「73青餅」や「黄印7542七子餅茶」などの名品があります。
+【73青餅7542七子餅茶】 1984年
+【黄印7542七子餅茶】 1990年頃

「紅絲帯プーアル青餅96年」は、1996年から1998年の3年間だけつくられています。当店のあつかうこの「紅絲帯プーアル青餅96年」は、1996年の第一批(初回の出荷)モノです。これに人気が出たため、追加生産されたようで、第二批、第三批のものもあります。

紅絲帯プーアル青餅
左: 第二批以降のもの
右: 第一批(このお茶)
インクの色が少し異なります。
このような場合、第一批のものが高く評価され、価値もあるのですが、同じ茶葉、同じ製法で作られているにもかかわらず、味も第一批のほうが美味しく感じるものが多いのが事実です。
第一批モノは、その良し悪しで今後の取引量が決まるので、茶商は丁寧に保存熟成したものを出しますが、第二批以降は、注文が入り次第、熟成半ばでも出荷することになり、味に差が生じるものと推測しています。
第一批の在庫がなくなると、茶商は第二批以降のものでも、第一批として売ることがありますので、茶商のオーダー品による第一批や第二批の見分けは、プロにでも鑑定の難しい品となります。
当店では、最初の仕入れでなるべく多くを確保して、追加注文をしないという手法で、誤魔化されないように対策をしています。

紅絲帯プーアル青餅96年
紅絲帯プーアル青餅96年
内飛茶葉に埋め込まれた紙のそばに、このお茶の名前にもなっている赤い紐「紅絲帯」が埋め込まれています。「紅帯」と呼ばれることもあります。

「紅帯」のある代表的なプーアル茶
+【七子紅帯青餅プーアル茶】

もしかすると、この名作を意識して作られたかもしれませんが、「七子紅帯青餅プーアル茶」は茶葉の配合が「7532」であり、「7542」のこのお茶よりもさらに小さな茶葉を中心にブレンドされています。

紅絲帯プーアル青餅96年
茶葉の色は変化して、出来立ての緑茶に近い色から変色してゆき、うぐいす色を通り越して、赤味が増し、黒っぽく見えるところもところどころにあります。表面にはかすかな光沢があり、熟成具合の良さが伺えます。
一見20年くらいの熟成期間があるかのうように思えますが、煎じるとすぐにもっと若いものであるとわかります。
生茶で熟成年数が10年に満たない若いお茶や、茶商の倉庫での熟成がされていないものは、辛いと呼ばれるほど渋味や苦味が強く、飲み頃の遠いものがありますが、この「紅絲帯プーアル青餅96年」は、茶商の倉庫での保存熟成により、まろやかで、コクのある旨味が加わっています。

紅絲帯と厚紙黄印プーアール茶・プーアル茶

紅絲帯プーアル青餅96年
3~4級の小さめの茶葉がメインで強く圧延されているので、厚みがなく、七枚一組の竹の皮の包みの状態になると、他のもっと大きな茶葉でブレンドされている七子餅茶に比べて、背が低くなります。圧延の強い具合も、「7542七子餅茶」によく似ています。
竹皮は針金で縛られています。1990年以降の製造のものには、このタイプが多くなります。

紅絲帯と後期紅印プーアール茶・プーアル茶
上: 「後期紅印圓茶90年代」
下: 「紅絲帯プーアル餅茶96年」 このお茶
「後期紅印圓茶90年代」と厚さを比べてみると、かなり薄いことがわかります。「後期紅印圓茶90年代」の茶葉は、3~6級のブレンドですが、5級くらいのやや大きめの茶葉が多いことと、圧延がゆるいため、1枚1枚に厚みがあります。それに対して、「紅絲帯プーアル餅茶96年」は小さな茶葉が強く押し固められています。

紅絲帯プーアル青餅96年
カチカチに固められているので、茶葉を崩したときに、固まりが残ります。固まりのところは、意外と茶葉の量が多いため、重量に注意します。一度に煎じる量は3gほどで十分です。

紅絲帯プーアル青餅96年
1煎め、

2煎め、
紅絲帯プーアル青餅96年 
3煎め、
紅絲帯プーアル青餅96年
4煎め。

10年モノのまだ若い生茶の場合、1、2煎めには水面に泡が浮きます。また、茶葉は水分を吸収するのが早く、4、5煎めあたりには、茶葉が開いて形を見せます。これが20年、30年と経過して、熟成が強くなるほど、茶葉が開くのに時間がかかります。開かないままになる茶葉もあります。

紅絲帯プーアル青餅96年
紅絲帯プーアル青餅96年
この2つは、煎じる時間が異なるだけですが、一見、下の赤味のある茶湯のほうが美味しそうに見えます。しかし、若いプーアル茶の生茶の場合は、ここまで濃く煎じると、苦味や渋味が、「辛い」と表現されるくらいに強く出ますので、要注意です。あくまでもサラッと、昆布や鰹で「一番だし」をとるような感覚で、あっさりと淹れるのがコツです。色は薄くとも、十分に茶の味は抽出されます。

紅絲帯プーアル青餅96年
紅絲帯プーアル青餅96年
もしも、煎じる時間が長くなって、濃くなりすぎた場合、白湯を足して薄めます。色が明るくなるまで湯を足します。

紅絲帯プーアル青餅96年
サラッと淹れるのに成功すると、茶湯の色は明るく、やまぶき色になります。渋みと甘みが絶妙のバランスとなり、若いお茶の風味として楽しめます。3~4煎めを超えてくると、色の出がゆっくりとなり、味もおだやかになりますので、少しずつ煎じる時間を長くしてゆきます。

紅絲帯プーアル青餅96年
紅絲帯プーアル青餅96年
葉底(煎じたあとの茶葉)です。
しっかりした形で、弾力があり活き活きとしています。まだ緑の面影のある鶯色ありますが、ところどころ赤味も増して、栗色になった茶葉も見られます。よい熟成状態です。

このお茶は、自宅で保存熟成をこころみられるお客様も多いと思います。常温で乾燥状態を保って、ゆっくりと熟成させてください。過去に一度は茶商の倉庫に入ったものですので、まったく倉庫に入っていないものよりも変化は早く、それが楽しめることでしょう。

保存方法については、以下のコーナーをご参照ください。
+【プーアール茶の保存方法】

倉庫での味の変化の違いについては、以下のページをご参照ください。
+【茶商の倉庫がプーアルの味をつくる】

茶葉の量のめやすは以下をご参照ください。
+【5gの茶葉でどのくらい飲めるか?】

+【店長にメール】


つぎにこのプーアール茶はいかがでしょうか?
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+【このプーアール茶の詳細】


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