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【オリジナルのお茶の記録】


巴達古樹青餅2010年プーアル茶 その1

ba da gu shu qing bing cha

巴達古樹青餅2010年プーアル茶

■概要
製造 : 2010年4月22日
茶葉 : 西双版納州孟海県巴達山曼邁寨
製茶 : 賀松寨の製茶農家
茶廠 : 孟海県の茶廠
工程 : 生茶
形状 : 餅茶 385gサイズ
保存 : 西双版納―上海
当店のオリジナル品です。
+【当店オリジナルのお茶について】

はじめに
辺境の古茶樹の旬を集め、手炒りと手揉みで仕上げた茶気あふれるお茶です。山の春の風味を鮮やかに放ちます。
以下の文章は読まなくても、美味しく飲めます。

■西双版納の西側の風味
雲南省西双版納の山岳地帯を、メコン川がタテに流れています。その東側の孟臘県(meng la)の茶山と、西側の孟海県(meng hai)の茶山とでは、お茶の風味が異なります。

東は、「淡」・「爽」・「浮」・「渋」・「華」・「滑」。
( 易武山、倚邦山、攸楽山など)
西は、「濃」・「麻」・「沈」・「苦」・「甘」・「滋」。
( 南糯山、巴達山、布朗山など)
生茶のプーアール茶をつくるにあたって、是非ともこの2つの風味が欲しいと思いました。

東西の風味の違いは、気候や土質や生態環境が要因ですが、それともうひとつ、茶農家の民族や歴史の違いが少なからず関係しています。

巴達古樹青餅プーアル茶

愛尼族(アイニ族)、布朗族(ブーラン族)、ラフ族などの山岳少数民族が多い西側の茶山では、人と自然との関係に特色があります。
西側の茶の栽培はより自然に任せて、枝ぶり自由、高さまちまち、下草生え放題、土の鍬入れあったりなかったり、雑木放置という具合です。良く言えばより自然に、悪く言えばだらしない感じがします。
それに対して東側の易武山に多い漢族の村は、剪定や鍬入れをし、雑木の間引きなど、手入れを怠りません。
栽培だけでなく、製茶の技術にもこのような違いが現れています。

世界的にも古い茶馬古道の交易は、ミャンマー・チベット・ネパール・インドにまで達していましたが、そこで取引されるお茶は、野菜や果物が容易に手に入らない遊牧民たちの栄養補給の必需品でした。西側の山岳民族がつくってきたお茶は、まさにこうした生活のお茶です。

巴達古樹青餅プーアル茶

西側のお茶づくりが都市の喫茶文化に目覚めたのは、つい最近のことで、1940年代からになります。当時は専売公社制のために国営だった大手メーカー孟海茶廠が、海外輸出向けにつくる生茶のプーアール茶は、1980年代まで西側ではなく東側の易武山の茶葉が使われていました。孟海茶廠の生茶に西側の特徴が現れるのは、1990年頃になってからようやくのことです。
このようなことから、2010年現在でも西側のお茶はまだ洗練されていない素朴なところを残しており、それがかえって現代のお茶ファンを魅了しています。

■巴達山曼邁寨の古茶樹
西側の孟海県の有名茶山は、「南糯山(nan nuo)」・「孟宋山(meng song)」・「布朗山(bu lang)」・「巴達山(ba da)」・「景邁山(jing mai)」などです。いずれの茶山も、山の高い位置にある森には茶樹が自生しています。

巴達古樹青餅プーアル茶

2010年のお茶づくりで選んだのは、巴達山曼邁寨(man mai zhai)の古茶樹です。孟海の町から西北へ約120キロ、途中から舗装もない山道をオフロード車で走り、海抜1800メートルの峠を2つ超える険しい道のりです。
深い山々に囲まれた曼邁寨は、布朗族(ブーラン族)とラフ族の集落です。その集落からさらに奥へ向かった海抜1800m~2000mの森に古茶樹が群生しています。
曼邁寨から向こうに見える山々はミャンマーです。
まさしく辺境地のお茶です。

巴達古樹青餅プーアル茶

巴達山は西双版納の他の茶山に比べて雨が多く、気温が低く、その特殊な気候が育む原生林には太古の時代から姿を変えていないとされる植物があり、研究者が世界各地から足を運んでいます。
巴達山の一部である大黒山には、樹齢1700年~1800年とされる茶王樹があります。そのさらに奥地の密林には樹高20メートル以上もある茶の原種とされる大木がいくつも見つかっています。
【巴達山・茶王樹の森(写真)】
曼邁寨の古茶樹は、1970年代に孟海県の研究所の指導で切り戻しされ、現在の背丈は3メートル以下のものがほとんどです。小ぶりに見えても樹齢は200年~500年、中には樹齢800年と推定される幹の太い茶樹もあります。

巴達古樹青餅プーアル茶

茶園には雑木が多く、どちらかというと日陰を好む茶樹には理想的な環境です。他の茶山の古茶樹に比べると茶葉はやや小さめですが、品種は同じ雲南大葉種喬木なので、このあたりの涼しい気候が影響していると思われます。大葉種喬木にもいくつかタイプがあり、森には茶葉の形や色の異なる4~5種類が混在しています。
ピンと伸びた新芽と鋭く葉先の尖った若葉、しかも小さめともなれば、ぱっと見た目は量産型の新茶園の茶葉に似ていますが、しかし厚みのある葉や太い茎、そして青黒い葉の色などに、巴達山の古茶樹の特徴があります。

巴達古樹青餅プーアル茶

森には放牧されている黄牛がうろうろしています。
巴達山ではお茶の専業農家は少なく、トウモロコシやサトウキビ・草果などのスパイス・胡桃・麻など、様々な作物を作っていますが、牧畜もそのひとつで、水牛や黄牛・冬瓜豚が山に放牧されていてます。黄牛は茶葉には見向きもせず下草を食べて糞を落すので、有機栽培に一役買っています。
ちなみにこの黄牛の肉は、孟海県の名物「干巴」(干し肉)に加工されます。草を食べて育った薫り高い干し肉が驚くほど安い価格で販売されていますが、少量のせいかほとんど雲南省内で消費されています。

巴達古樹青餅プーアル茶

■采茶の時期
当店の求めるのは早春の初回摘みです。
気温が低く雨の少ない早春のうちに小さく育つ新芽や若葉が欲しいのです。そして茶摘みが始まるときには現場に立ち会って監視しなければなりません。
2010年の春は東側の易武山と西側の巴達山の2つの地域でお茶づくりをしました。この離れた2つの茶山は道のりにして約300キロ。オフロード車で飛ばして約9時間。バスを利用すると途中の景洪市で一泊して2日間。そこを行き来することになります。
幸い、新芽が出始める時期には2週間ほどの時差があります。巴達山の涼しい気候と、自然に任せた栽培方法のために、発芽がやや遅くなります。

巴達古樹青餅プーアル茶

■製茶技術の問題
采茶の前にひとつ解決しておくべき問題がありました。
それは製茶をどこで行うかということです。
すでに何度か足を運んでいる曼邁寨は、農家の設備も道具も技術も、そして衛生環境も満足ゆくものではありませんでした。
西側の古茶樹を原料としたプーアール茶には、「煙味」と呼ぶ煙りの臭いを強く感じることがあります。農家の囲炉裏や殺青の薪を燃やす煙りが茶葉に移ったものです。
煙味はお茶の繊細な香りを殺してしまうので、それを避ける工夫をするべきですが、山岳少数民族でそれが徹底できる農家はまだ少ないのです。

もともと曼邁寨を紹介してくれたのは、同じ巴達山の賀松寨の愛尼族(アイニ族)の農家でした。賀松寨の土地には古茶樹が無く、量産型の新茶園のお茶づくりをメインにしています。新茶園のお茶づくりは春の分だけでも10トン~20トンと大量にあるため、製茶を専業にする農家があります。賀松寨に数軒あるうちの一軒は、手作業での製茶についても精通しているので、そこを頼ることにしました。

その農家には2009年の秋に、熟茶づくりのための製茶を依頼した実績があります。
+【版納古樹熟餅2010年プーアル茶】
そのときに鉄鍋やかまど、晒干のための竹組の物干し台など、手づくりのための設備を新調してもらいました。放し飼いの家畜たちが仕事場に近寄らないように柵もこしらえてあります。
ここなら安定した技術で製茶できます。
賀松寨から古茶樹のある曼邁寨へは道のり約10キロ、車で約20分です。そうして仕入れる茶葉は、その日に摘みたての「鮮葉」と呼ぶものです。

■その2 収茶(つづき)

+【巴達古樹青餅2010年プーアル茶 その2】


巴達古樹青餅2010年 1枚 380g


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