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巴達古樹紅餅2010年紅茶 その1

ba da gu shu hong bing cha

巴達古樹紅餅紅茶

■オリジナル紅茶
西双版納の古茶樹でつくった「紅茶」です。
茶交易時代に存在した圧延の紅茶を再現しました 。
当店のオリジナルのお茶です。
+【当店オリジナルのお茶について】

■西双版納の紅茶
現在の雲南省西双版納では、有名な茶山のほとんどがプーアール茶の原料となる毛葉をつくっています。
しかし1990年代はじめ頃まで、西双版納の孟海県では緑茶や紅茶づくりが盛んに行われていました。
プーアール茶づくりのために訪問していた巴達山(ba da)にも、かつて紅茶づくりを経験した農家が数軒あります。

巴達古樹紅餅2010年

今や紅茶と言えばインドやスリランカでつくるイギリス紅茶ですが、世界に普及しはじめた茶交易時代は、中国が独占的な紅茶の産地でした。
中国の紅茶はヨーロッパやロシアやアメリカに大量に輸出され、最大の消費国であったイギリスはそのために貿易不均衡に陥り、アヘン戦争や香港割譲、そして清国の半植民地化に展開したことは、歴史の一大事として教科書にも書かれています。
アヘン戦争後も世界の紅茶需要は増え続けました。イギリスは当時植民地であったインドでの栽培に活路を開き、工業的手法を取り入れた大規模なプランテーションによる安価な紅茶づくりに成功します。紅茶の産地はインドへ移り、19世紀後半には紅茶と言えばイギリス紅茶のこととなりました。
中国での紅茶づくりは相変わらず農家が家族で茶摘みをし、小さなメーカーが製茶加工する小規模生産が続いたので、価格競争に敗れ、世界市場でのシェアは100%から5%にまで転落しました。
現在も中国紅茶はどちらかというと少量生産で、比較的高級なお茶となっています。

巴達古樹紅餅2010年

中国の紅茶にはいくつか種類がありますが、西双版納の紅茶は「雲南紅茶」と呼ばれるものです。「雲南紅茶」も高級紅茶のひとつですが、その原料は新茶園の量産型の茶葉が使われています。かつて巴達山で行われていた紅茶づくりも、1940年代に開墾された新茶園の茶葉が使用されていました。
なぜこれに名物の古茶樹が使われないで、新茶園の若い茶樹が使われたのか?と考えてみると、3つの理由が思い当ります。
1.収穫量
紅茶づくりでは製法上どうしても摘みたての茶葉を一度に大量に集める必要があります。森の樹木に混じってまばらに育っている古茶樹は、それが難しいのです。

巴達古樹紅餅2010年

新茶園であれば背の低い若い茶樹が密集しているので、茶摘みの効率が良く、鮮葉(つみたての茶葉)がたくさん集まります。
2.見た目の問題
古茶樹は茶葉の大きさが不揃いで、厚みがあり、葉のすぐ下の茎の部分が太く、見るからにワイルドです。
新茶園は新芽や若葉の形や大きさがそろっていて、機械での篩分けができます。若葉は薄くやわらかく茎も細くてしなやかで、成形すると糸くずのように繊細な形になり、それはいかにもイギリス紅茶における高級品にふさわしい姿です。

3.価格
中国紅茶が価格競争力を失ったことは上述しましたが、紅茶の需要は中国国内には少なく、現在でもそのほとんどがヨーロッパやロシアやアメリカに輸出されています。世界での価格競争を考えると、中国でも安く量産できる工夫が迫られたと思います。とくに1940年代からはじまる農業改革では、コストダウンと量産に工夫が求められました。紅茶づくりには、新茶園の開発がかかせなかったのです。
つまり、古茶樹で紅茶をつくるのは珍しいということです。
2010年の春、巴達山の曼邁寨で古茶樹の鮮葉(摘みたての茶葉)の大漁祭りに沸いていた我々は、これを紅茶にしてみようかとアイデアが浮かんだとたんに、ビビッ!ときたのでした。
+【巴達古樹青餅2010年プーアル茶 その2】

巴達古樹紅餅2010年

■古茶樹で紅茶をつくる
当店が古茶樹で紅茶をつくれる条件はそろっています。
1. 古茶樹の摘みたての「鮮葉」をいちどに大量に集められる。
2. 美味しさ重視で、見た目は気にしない。
3. 世界の価格競争に参加する必要はない。
こうなったらつくらない手はありません。
さらに、紅茶もプーアール茶のように長年熟成した美味しさが楽しめることを知っていました。
これはおそらく、ここでの作り方は晒干(天日干し)で仕上げるためだと思われます。プーアール茶と同じように保存に強い性質になるので、当店のラインナップとしてもふさわしい品です。
深いところまで根を張った栄養たっぷりの古茶樹は、紅茶になるとどんな味になるのか?どんな香りがするのか?長期熟成の変化はどうなのか?未知の世界への冒険でわくわくします。
巴達山の連日の重労働でへとへとに疲れ、関節や筋肉は熱をもつほど脹れて痛んでいましたが、また元気が湧いてきました。あと3日くらいは踏ん張れると思いました。
もっとも、紅茶づくりはプーアール茶づくりに比べると力仕事は少なくて済みます。

プーアル茶.comの紅茶づくり

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■萎調
萎調(ウェイデャオ)とは、茶葉の水分を減らし、香りの変化を待つ工程です。 巴達山曼邁寨の摘みたての鮮葉を車2台で持ち帰り、筵(むしろ)に広げて室内でひと晩寝かします。
プーアール茶であればこの日のうちに「殺青」と「揉捻」を済ませる時間との戦いになりますが、紅茶はそのまま次の日を待つだけです。
短時間で乾燥しないよう、5センチくらいの厚さを保って茶葉を広げ、ゆっくりと変化するのを待ちます。
深夜になって眼が覚め、製茶場をのぞきにゆきました。
ラベンダーのような香りが室内を満たしていました。生花のように鮮烈な、花屋さんにあるあのツンとした香りです。夜の冷たい空気にその香りはいっそう清らかで、心が洗われるようでした。

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次の日の朝まで室内で寝かし、太陽が昇ってきてから外に出します。日光萎調では2センチくらいの厚みに茶葉を敷きます。
みるみる茶葉が乾燥して縮まって小さくなります。このとき茶葉から甘い香りが放たれ、風にのって森へとどき、たくさんの蝶が集まってきました。
蝶は葉から葉へと飛びうつり蜜の在り処を探しますが、香りはすれども花も蜜も見つかりません。それが茶葉であることが、蝶の眼には見えないようです。

巴達古樹紅餅2010年プーアル茶.comの紅茶づくり

日光萎調は太陽光線によって、機械乾燥による萎調では得ることのできない独特の風味がつくられます。
かんばつのため一点の曇りもない青空で、強烈な太陽が茶葉を焦がしはしまいかと心配になるほどでした。この紅茶には太陽の香りがいっそう強く感じられることでしょう。

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この紅茶のつくり方においては天候が風味を左右します。
雲南紅茶を長年飲んでいるファンは、今年は甘いとか苦いとか、天候がどうだったとかを話題にして楽しんでいます。
ビンテージのある生茶のプーアール茶と同じ楽しみが紅茶にもあるのです。

■その2 軽発酵(つづき)

+【巴達古樹紅餅2010年紅茶 その2】


巴達古樹紅餅2010年紅茶 1枚 13,800円 送料込み

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