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7562磚茶プーアール茶
7562 zhuan cha

表面 7562磚茶プーアール茶
裏面 7562磚茶プーアール茶
茶湯7562磚茶プーアール茶

7562磚茶プーアール茶 1枚約230g

製造 : 1975年
茶廠 : 雲南孟海茶廠+下関茶廠
茶山 : 下関もしくは孟海茶区
茶樹 : 大葉種 潅木
茶葉 : 2級の茶葉を主とする
重量 : 230〜245g
工程 : 三分熟茶 (生茶)
倉庫 : 香港乾倉16年、香港常温倉8年、台湾常温倉6年

甘味
渋味
とろみ
酸味
苦味
香り
熟成度
●●●●○ 穀物のような甘味
●○○○○
●●●●○ 強いとろみ
●○○○○
●●○○○
●●●●● チョコレートのような香り
●●●○○ 陳化した茶葉の熟味

チョコレートのよう風味のお茶です。

「茶号」 (製品番号)が包装紙に印刷された最初のプーアール茶です。「茶号」はそれまでは孟海茶廠(メーカー)内で使われていた製品番号で、公開されていたわけではなかったようです。
「茶号」が生まれたのは1970年代です。その当時の社会情勢を反映しています。「七子小緑印圓茶7542の散茶」のページにて、茶号の生まれた経緯を紹介しておりますので、そちらもご参照ください。
【7542七子餅茶の生い立ち】

7562磚茶プーアール茶の茶号
裏面の包装紙に青いインクの「7562」。
7562の「75」は1975年に初めて製造されたことを表わします。
7562の「62」の「6」は、茶葉の等級、「2」は雲南孟海茶廠(メーカー)を表わします。
壷中天地雑誌社『普シ耳茶』作者:ケ時海氏を参照

しかしこの「7562磚茶」をつくったのは、下関茶廠であり、茶葉も下関のものであるということが、台湾で出版された「深邃的七子世界」五行圖書出版有限公司 作者:陳智同氏 2005年10月初版には書かれています。
当時は国営だった茶廠が合作でプーアール茶を作ったことは、何度かあります。この「7562磚茶」は、孟海茶廠の監修によって下関茶廠でつくり、孟海茶廠が販売しました。
このような例は他にもあり、「昆明鉄餅」というプーアル茶は、下関茶廠で作られ、昆明茶廠が販売を担当しています。
はじめは間違いではないかと思い、念のために茶商から「五行圖書出版」の編集者に問い合わせてもらいましたが、やはり下関茶廠で間違いないということでした。

7562磚茶プーアール茶
現在のプーアール茶の圧延の型は、小さなお椀型の「沱茶」、円盤型の「餅茶」、四角いブロック型の「磚茶」と大きく3つに分けられます。
1967年までは、柔らかい新芽の小さな茶葉が多く使われるのが「沱茶」、もう少し大きめの茶葉が混じるのが「餅茶」、そして大きな粗い茶葉は、キノコ型をした「緊茶」に加工されていました。1967年から 「緊茶」にかわって四角いブロックの「磚茶」がはじまりました。

金色の茶葉7562磚茶プーアール茶
この 「7562磚茶」はちょっと例外で、小さな2級の茶葉を主としたので、磚茶にしては密度が濃く、大きめの新芽の部分を混ぜたのが、表面の金色の茶葉に現われています。おそらく「磚茶」で若い茶葉の使われた最初の品であるといわれています。磚茶は一般的には粗い大きな茶葉が使用されます。

裏面の質感7562磚茶プーアール茶
裏の表面には、圧延のときの布の跡形と、かすかにポツポツとした丸い跡が残っています。

左から、「7581後期文革磚80年代」、「下関茶磚80年代」、「早期7562プーアル磚茶」
左:「7581後期文革磚80年代」
中:「下関茶磚80年代」
下:「7562磚茶」 このお茶
重量はほぼ同じですが、大きさが異なるのは、茶葉の大きさや圧延の違いです。鉄の押し型で強く圧延されている「下関茶磚80年代」よりも小さいのは、茶葉が小さく細いためです。

きっちり茶葉がつまっている7562磚茶プーアール茶
茶葉の間には隙間がなく、30年経った今でもカチカチに固まっています。茶葉を崩すのがちょっと苦労です。

茶葉の質量手前が7562磚茶プーアール茶。奥は沈香老散茶
崩してからも、同5gの重量の大葉種の散茶を横に並べるとずいぶん少なく見えます。手前が 「7562磚茶」です。

湯の色は透明感がある7562磚茶プーアール茶
チョコレートのような風味を感じます。何煎もすると、それは米のような風味に変化してゆきます。色は薄くなっても、口の中から鼻に抜けるような香りは持続するので、何煎めでも味があるように感じられます。

水色はとてもきれい7562磚茶プーアール茶
湯の色は透明度が高く、見とれるほど綺麗です。

■7562磚茶プーアール茶は熟茶か生茶か?
この第一期の「7562磚茶」は、「生茶」と分類したほうがいいかもしれません。
「生茶」と分類されているのは、当店では「熟茶」の定義を、渥堆(ウォードゥイ)加工されているものとしているからです。つまり、この「7562磚茶」は、渥堆がされていません。渥堆技術については、その製法で初めて量産された「73厚磚茶」のページをご参照ください。
【73厚磚茶/プーアール茶の渥堆技術について】

なぜ渥堆加工されていないのに熟茶のような印象の味になった理由は、ひとつは、おそらく収穫されて、酸化発酵を止めた緑茶の状態までに加工した茶葉を、倉庫にしばらく寝かせた陳年茶葉によるものです。これを「軽発酵」と呼びます。どのくらいの期間倉庫に寝かされていたかはわかりませんが、その間に、緩慢な成分変化によって、風味が落ち着いてきます。7562磚茶の熟成具合から、「三分熟茶」と言われています。
「小黄印圓茶80年代初期の散茶(プーアール茶)」 も実はこれと同じように、放置されて自家発酵による成分変化の進んだ茶葉で作られたものです。熟成具合からこれは「二分熟茶」と呼ばれていますが、やはりこれも生茶と分類しています。
【小黄印圓茶80年代初期の散茶(プーアール茶)】

もうひとつ考えられるのは、渥堆加工と同じ工程の、つまり成型される直前の段階で、湿度の高い倉庫に置かれていたことによります。これを「潮水発酵」と呼びます。渥堆のように茶葉に直接水をまくほどではないにしても、茶葉が水分を多く含むことになり、上の陳年茶葉とは少し様子がことなる変化が起こります。これに菌類による発酵があるのか、それとも水分を含んだ茶葉の成分変化がより促進されるのかは、いまのところわかりません。

熟茶の製造が始まって間もない1975年当時の、このような実験的な試みのある茶葉は、すでに製造技術が確立されてしまった現代では見つからないため、希少な風味となっており、高く評価されています。

また新しい情報があれば、ここに文章を追加してゆきたいと思います。

茶葉の量のめやすは以下をご参照ください。
【5gのプーアール茶葉でどのくらい飲めるか?】

保存方法については、以下のコーナーをご参照ください。
【プーアール茶の保存方法】

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