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荷香老散茶60年代プーアル茶
he xiang lao san cha 1960s

荷香老散茶60年代プーアール茶
荷香老散茶60年代プーアール茶

荷香老散茶60年代プーアル茶

製造 : 1950年代末〜1960年初期
茶廠 : 早期私人茶庄
茶山 : 易武茶区
茶樹 : 大葉種 喬木
茶葉 : 5〜8級
重量 : 散茶
工程 : 生茶
倉庫 : 不明

甘味
渋味
とろみ
酸味
苦味
香り
熟成度

●●●○○ バランスいい甘味
●●○○○
●●○○○
●○○○○ 生茶特有の酸味は弱くやさしい
●●●○○ バランスいい苦味
●●●○○ 蓮の葉のような香り
●●●○○ 倉庫での熟成やや強め


メーカーも長期間保存された場所も判らない「老散茶」のプーアール茶ではありますが、名のある茶商の手元を経由しています。

荷香老散茶60年代プーアール茶
香港の泉盛貿易公司の白水清氏は、老茶のプーアール茶の専門家の一人です。 台湾の出版社の五行圓書出版の「プーアール茶藝第14期」には、白氏のインタビュー記事があり、白氏に言わせると、本当に「陳年」プーアール茶といえるのは、およそ60年ものからだそうです。そして、その味は「口に溶ける」と表現されます。
1950年代以前のプーアル茶ということになりますので、民営の茶荘のつくっていた品のみが「陳年」のお茶ということになります。
当時の民営の茶荘の歴史については、「沈香老散茶50年代プーアル茶」のページにまとめています。
【易武老街の茶荘の歴史】

荷香老散茶60年代プーアール茶
荷香老散茶60年代プーアール茶
当店の取引のある茶商が、白氏からこの「荷香老散茶」を譲ってもらったときに、有名な「号級」の銘柄のお茶、「同慶號」に似ていると言われたそうです。「同慶號」は、1700年〜1950年頃までに栄えた易武の茶荘のひとつです。

この老散茶の特徴のひとつ、
茶梗(茶葉の茎の部分)が多く含まれています。

荷香老散茶60年代プーアール茶
この茶梗は、意図的に茶葉と一緒に混ぜて保存されています。
茶葉の除湿の役割を果たしてくれるからです。竹炭などとちょっと似た効果があるのかもしれません。いっしょに煎じて飲んでもまったく問題はありません。むしろ茶梗は甘い味を出すともといわれています。また、菌類の発酵に栄養を与える役割もあります。
茶葉を煎じるとわかりますが、茶梗は表面に浮き、茶葉は沈みます。

長年保存されて熟成してきた老茶ですから、茶葉は若いプーアル茶と違って、乾燥しきっており、また味の成分が表面に浮き出てきていることもあって、煎じるときに少し気を使う必要があります。
煎じるときの順を追って、解説してみます。

荷香老散茶60年代プーアール茶
まず、煎じる時の茶葉は、いつもより心持ち少なめにします。
この蓋碗では4gほどの茶葉が適量なのですが、写真のは2.5gです。

荷香老散茶60年代プーアール茶
荷香老散茶60年代プーアール茶
50年近く経つ老茶の場合は、洗茶をして一煎じめの湯を捨てることをしない場合もあります。これは個人の好みによりますが、一応基本に沿って、さっと洗茶をします。
老茶の茶葉はカラカラに乾いており、3煎めくらいまで茶葉が開きませんが、味の成分が茶葉の表面に浮き出ています。このようなタイプの茶葉は、最初の3煎めくらいまでが重要です。色はうすくても、味の成分は十分にあるためです。色で判断すると、濃く入れすぎて、味に雑味が出てしまいます。

荷香老散茶60年代プーアール茶
荷香老散茶60年代プーアール茶
この写真は悪い例で、成分が出すぎた状態です。一見 いい色に見えますが、ここまで色が出ると、雑味が多くなっています。

荷香老散茶60年代プーアール茶
荷香老散茶60年代プーアール茶
この写真は良い例です。 甘味、酸味、苦味、渋みなど、すべての味覚がバランスよく楽しめます。5煎めくらいまでは、このくらいの色になるように調整するのがコツです。もしも色が出すぎて濃くなったら、お湯をたして薄めると良いでしょう。

荷香老散茶60年代プーアール茶
荷香老散茶60年代プーアール茶
4煎めの葉底(煎じた後の茶葉)の写真です。茶葉はようやく開いて、ここから先は、適当に煎じても味は安定しているので、濃い味は濃いなりに、薄い味は薄いなりにに美味しく飲めるようになります。

荷香老散茶60年代プーアール茶
葉底(煎じた後の茶葉)を見ると、何種類かの等級の茶葉が混ざっている様子で、なかにはキレイに茶葉の形を残しているものもあります。 茶葉の表面のイボイボは、老茶特有のものです。

香りも味もとても落ち着きが感じられます。
当店のプーアール茶の中では「同興號後期圓茶70年代プーアル餅茶」がもっとも近いと思います。
【同興號後期圓茶70年代プーアル餅茶】

生茶特有のスッキリした酸味は弱く、自然な陳化がかなり進んで、熟茶の年代モノのようなやわらかな印象があります。苦味も甘味も、少しの渋みも、それぞれにしっかりとしていますが、バランスが良いため、味の強さを感じさせません。少しの苦味が利いたところには、易武山の茶葉の面影があります。
サラサラと口に入り、何杯も飲んでゆくうちに、体に暖かいものがじゅわーっと浸透し、風呂上りのような心地よさです。

荷香老散茶60年代プーアール茶
荷香老散茶60年代プーアール茶

口に含んでから鼻に通り抜けるような香りが、荷香(蓮の葉の香り)なところを特徴として、「荷香老散茶」と名付けました。味も蓮の実のようなホクホクとした中にある甘みや、芽の部分のちょっとの苦味のところなど似ているような気がします。

荷香老散茶60年代プーアル茶

茶葉の量のめやすは以下をご参照ください。
【5gの茶葉でどのくらい飲めるか?】

保存方法については、以下のコーナーをご参照ください。
【プーアール茶の保存方法】

お客様のご感想

北海道 I.Kさま
立ち上る香りは熟茶に近く、穀物系ですがやや栗のような木の実の香りがしました。味は透明感があり、するすると喉を通ります。杯を進めると弱い渋みや苦みが舌にたまってきますが、嫌な感じはしません。なめらかな茶の中でアクセントになっています。6煎目を過ぎるあたりから穀物味が退き、ほのかな甘みが前に出てきました。

東京都M,Sさま
荷香老散茶 あまさ、苦さ、酸味、それぞれの味は控えめ。でも、しっかりと個性を主張しているとでも表現するべきか?さすがは老散茶。それと、ハスの葉 の香りというのを知らないので、改めてこの香りがそう表現するものとして認識できてよかったです。

神奈川県O.Sさま
美味しいお茶でした。蓮の葉の香りはどういうものかと思いましたが、甘い香りのするお香という感じだったかな? それはともかく、味のバランスはすごいです。10煎くらいしてもまだ薄いとは感じさせないですね。実際は色も薄くなっているのですが、味の印象が衰えません。老茶とはこういうものかと感心しました。

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