■長期熟成
この紅茶は熟成が楽しめます。
雲南紅茶のなかには20年も熟成させた「陳香」と呼ぶ独特の美味しさをもつものもあります。
1700年代に西洋との交易のはじまった紅茶は、帆船が貿易風を受けて、中国からインド洋を渡ってイギリスに着くまでに1年以上もかかっていました。その輸送中にも熟成していたことでしょう。
※次回のリポートは2013年4月頃です。
■保存環境
■2012年3月末(半年め)new
2011年10月から半年になります。
紅茶の熟成変化はプーアール茶に比べて早いので、ここでいちど試飲報告したいと思います。
6ヶ月経って変化が落ち着き、酸味がしっかりしてきて、味にしまりがでてきました。この作り方による紅茶は、つくりたてよりも数カ月経ってからのほうが本来の美味しさが現れます。少し濃いめにして抽出する飲み方が美味しいです。
左: 紫・むらさき秋天紅茶2011年 このお茶
右: 南糯山秋天紅茶2011年
このお茶は巴達山ですが、南糯山にも紅茶づくりをする製茶専業の農家があり、そこの茶葉と飲み比べしてみます。
『南糯山秋天紅茶』(仮名)は散茶のままで、熱風乾燥で仕上げてあります。古茶樹ではなく台地茶(新茶園の茶畑)ですが、同じ2011年秋のものです。
左: 紫・むらさき秋天紅茶2011年 このお茶
右: 南糯山秋天紅茶2011年
どちらも湯を注いだ時に松の葉を燻したような香りがかすかにあります。『南糯山秋天紅茶』にはそれが強く、3煎めまで続きます。どうやら孟海県に共通する秋の茶葉の特徴のようです。
このお茶『紫・秋天紅茶』のほうは、月日が経つにつれ煙燻の香りが弱くなっていますが、濃いめに淹れるとかすかに白檀のような気品が感じられるので、今後の変化に期待しています。
茶湯の色は 『紫・むらさき秋天紅茶』 が澄んでいます。これは圧餅したときの火入れ効果だと思います。
味は 『紫・むらさき秋天紅茶』が断然良いと感じます。野の草花のような鮮味と、後味にキュッと締まる酸味、隠れていながらしっかりした渋味や苦味、そして強い甘味。春に比べて華やかさはないものの、しっとりとした味わいがあります。
左: 紫・むらさき秋天紅茶2011年 このお茶
右: 南糯山秋天紅茶2011年
葉底(煎じた後の茶葉)を見ると、このお茶『紫・むらさき秋天紅茶』の赤味が目立ちます。軽発酵をしっかり仕上げた成果があったようです。後味の酸味もおそらくこの成果です。
また古茶樹の葉底には弾力がありピンとしていて、葉脈のしっかり出ていることや、茎の太いことが見て取れます。
『紫・むらさき秋天紅茶』に熟成の魅力が出るのはまだ先になりそうですが、面白い風味が見つかったらまたここで報告します。
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