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中茶牌鉄餅繁体字95年プーアル茶

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中茶牌鉄餅繁体字95年プーアル茶
中茶牌鉄餅繁体字95年プーアル茶

中茶牌鉄餅繁体字95年プーアル茶 約350g
2011/01/01 終了

製造 : 1995年
茶廠 : 下関茶廠
茶山 : 臨倉
茶樹 : 大葉種 喬木 栽培型古樹
茶葉 : 1~4級
工程 : 生茶
重量 : 350-365g
倉庫 : 台湾乾倉→広州乾倉

甘味
●●○○○
渋味
●●●●○
とろみ
●○○○○
酸味
●●●●○
苦味
●●●○○
香り
●●○○○ 香草、花蜜香
熟成度
●○○○○

渋味苦味がお茶の味とするのなら、下関鉄瓶にこそお茶のお茶たる味があると言えます。濃いめに淹れるとおもわず奥歯を噛みしめる味覚は、忘れた頃にまた飲みたくなることでしょう。
下関鉄餅シリーズは長年様々なのが作られていますが、渋味苦味の刺激にも良し悪しがあります。この鉄餅は90年代のわりにはしっとり落ち着いた風味があり、春摘みの華やかな香りがそれを引き立てています。

■このお茶の茶葉について

中茶牌鉄餅繁体字95年プーアル茶
中茶牌鉄餅繁体字95年プーアル茶
中茶牌鉄餅繁体字95年プーアル茶
中茶牌鉄餅繁体字95年プーアル茶
中茶牌鉄餅繁体字95年プーアル茶
中茶牌鉄餅繁体字95年プーアル茶

餅面は表も裏も均一の茶葉が配置されています。
下関茶廠から出品されていた配方(表や裏面に異なる等級の茶葉が配置される)のある「8653鉄餅」や「8863鉄餅」とは異なり、この「中茶牌鉄餅繁体字」はオーソドックスなタイプの鉄餅になります。
配方の鉄餅については、「83鉄餅プーアル茶」のページに詳しく書いています。
+【83鉄餅プーアル茶】

中茶牌鉄餅繁体字95年プーアル茶
中茶牌鉄餅繁体字95年プーアル茶
中茶牌鉄餅繁体字95年プーアル茶
葉底(煎じた後の茶葉)
鉄餅の茶葉は強い圧延でカチカチに固めるために、茶葉があらかじめ細かく裁断されています。一芽二葉の茎を含む茶葉の形をそのまま残しての圧延ではカチカチに固まらず、鉄餅にならないのです。
裁断された茶葉からは茎の部分が多く見つけられます。茎の枝分かれの具合から、一芽二葉の新芽を含む部分が多くあることがわかります。他の鉄餅に比べても、新芽と若葉の配合が多くあります。
茎の径の太く丸みのある特徴や茶葉の青味のある色から、比較的樹齢の古い茶樹の茶葉と推測できます。年代からすると、栽培型に根本を伐採された古樹の茶葉の可能性が高いと思います。

百茶堂臨滄古樹圓茶07年プーアル茶
臨倉古茶樹の葉底
臨倉の古茶樹製品を専門的に出品しているメーカー百茶堂の「百茶堂臨滄古樹圓茶07年プーアル茶」のものです。2007年の春摘み茶葉なので年数の差がありますが、基本的な色の付き具合や形が似ています。赤茶色のが混ざる点も似ています。

中茶牌鉄餅繁体字95年と83鉄餅
左: 中茶牌鉄餅繁体字95年 (このお茶)
右: 83鉄餅

中茶牌鉄餅繁体字95年と83鉄餅
上: 中茶牌鉄餅繁体字95年  (このお茶)
下: 83鉄餅
当店が高く評価している鉄餅の「83鉄餅」と比べてみると、「中茶牌鉄餅繁体字95年」は餅面や側面の茶葉の形がしっかりと見えます。茶葉が裁断されているといっても、鉄餅によって違いがあります。
固くカチカチに圧延されたのが保存熟成されることで個性ある鉄餅の風味を醸し出すという考えからすると、「83鉄餅」のほうが鉄餅ならではの個性を色濃く持ちます。

中茶牌鉄餅繁体字95年プーアル茶
左: 中茶牌鉄餅繁体字95年  (このお茶)
中: 中茶牌繁体字8863鉄餅
右: 中茶牌繁体字8653版
配方のある鉄餅には、茶葉の形が比較的しっかりと残っているものがあります。上の比較では「中茶牌繁体字8863鉄餅」の餅面と様子が似ています。一方で「中茶牌繁体字8653版」は茶葉が裁断されて強く圧延されているせいか、餅面の茶葉の形がはっきりしておらず、スベスベした質感となっています。

中茶牌鉄餅繁体字95年プーアル茶
中茶牌鉄餅繁体字95年プーアル茶
左: 中茶牌鉄餅繁体字95年  (このお茶)
右: 中茶牌繁体字8863鉄餅
比較的茶葉の形が残っているこの二つを良く見比べると、「中茶牌鉄餅繁体字95年」のほうがより新芽や若葉が多く、茶葉の形もしっかり残っていることがわかります。

■試飲について

中茶牌鉄餅繁体字95年プーアル茶
中茶牌鉄餅繁体字95年プーアル茶
中茶牌鉄餅繁体字95年プーアル茶
左: 中茶牌鉄餅繁体字95年  (このお茶)
右: 中茶牌繁体字8863鉄餅
茶葉の形が比較的残っているタイプの二つの鉄餅です。
「中茶牌繁体字8863鉄餅」は1980年代のものですが、乾燥した環境に保存されていたため、熟成の進み具合はむしろこの「中茶牌鉄餅繁体字95年」のほうが進んでいるような茶湯の色です。味についても熟成がすすむにつれ弱くなる辛い渋味の強さは、この二つにおいては差がほとんどありません。
香りに大きな差があります。「中茶牌鉄餅繁体字95年」は明らかに春摘みの早春の頃のバニラのような華やかな香りがあります。「中茶牌繁体字8863鉄餅」はそれに比べると香りは地味で、鄙びた印象です。
同じ茶山の臨倉地区の茶葉と思われますが、風味の差は茶摘の季節の違いから来ていると推測しています。

中茶牌鉄餅繁体字95年プーアル茶
左: 中茶牌鉄餅繁体字95年  (このお茶)
右: 中茶牌繁体字8863鉄餅
葉底(煎じた後の茶葉)
同じ重量の茶葉を測っていますが、やや「中茶牌鉄餅繁体字95年」のほうがボリュームがあるのは、茶葉の形が残っていて膨れるからです。裁断されて細かいのが多い「中茶牌繁体字8863鉄餅」のほうはボリュームが少なく見えます。

中茶牌鉄餅繁体字95年プーアル茶
中茶牌鉄餅繁体字95年プーアル茶
中茶牌鉄餅繁体字95年プーアル茶
中茶牌鉄餅繁体字95年プーアル茶
左: 中茶牌鉄餅繁体字95年  (このお茶)
右: 83鉄餅
見た目は大きな違いがありますが、風味の差は見た目ほどではありません。バニラのような甘い香りに共通したところがあるのが、この二つの差を縮めて似た印象を持たせています。もちろん「83鉄餅」には1980年代の年季の老味があり、渋味苦味に奥行きと静けさがあります。また旨味の広がりや厚みが違います。
83鉄餅の茶葉はとくに裁断が細かくされていて、茶葉の形を留めていないのですが、それが味の出方にも関係していると思われます。
何煎もしても、二つとも色が薄くなるだけで色の差は変わりません。保存年数による変化と、より裁断された茶葉の形状とが、成分の出方を変えているのでしょう。ここに鉄餅らしさの風味をつくる要因があると思われます。

中茶牌鉄餅繁体字95年プーアル茶
中茶牌鉄餅繁体字95年プーアル茶
このお茶「中茶牌鉄餅繁体字95年」は、1995年の鉄餅としては飲みやすいほうで、ちょっと濃いめに淹れても、渋味の辛さが立ち過ぎません。程よい刺激と苦味とが楽しめます。これは樹齢の200年以上ある古茶樹の茶葉の風味の特徴だと思われます。近年の新茶園の樹齢が20年足らずの茶樹の茶葉は、香りは良く出ますが、甘味や旨味が薄く、渋味が辛い傾向があります。
10年以上保存されていても、強く圧延された作り方と乾燥した保存環境に置かれていたことを考えると、鉄餅は原料となった茶葉の特徴がストレートに出やすいタイプです。廉価な品が増えた近年の鉄餅シリーズと比べると、その風味の差がよりいっそうはっきりとします。

また新しい情報があれば、ここに文章を追加してゆきたいと思います。

中茶牌鉄餅繁体字95年プーアル茶 約350g

茶葉の量のめやすは以下をご参照ください。
+【5gの茶葉でどのくらい飲めるか?】

保存方法については、以下のコーナーをご参照ください。
+【プーアール茶の保存方法】


つぎにこのお茶はいかがでしょうか?
83鉄餅プーアル茶
+【このプーアル茶の詳細】


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