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【オリジナルのお茶の記録】


漫撒山一扇磨の散茶2013年プーアル茶

man sa shan yi shan mo san cha

漫撒山一扇磨の散茶2013年

■概要
製造 : 2013年4月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山一扇磨野生茶
茶廠 : 農家
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 散茶 (晒青毛茶)
保存 : 西双版納―上海 密封

■生茶プーアール茶
2013年の春に漫撒茶山で出会ったお茶です。
当店のオリジナル品です。
+【当店オリジナルのお茶について】

■晒青毛茶
晒青毛茶は天日干し仕上げのプーアール茶の原料となる茶葉です。
バラバラのままの形状から「散茶」とも呼ばれます。
緑茶の感覚で新鮮な今の風味を楽しめます。
何年か保存して熟成を楽しむのもよいでしょう。

■一扇磨について
「一扇磨」(yi shan mo)は地名です。
ラオスとの国境沿いにある漫撒茶山の一角で、「弯弓」と「丁家老寨」の中間に位置する深い山のお茶どころです。
+【一扇磨古茶樹 写真】
漫撒茶山参考ページ
+【漫撒古樹青餅2013年プーアル茶】

漫撒山一扇磨の散茶2013年

漫撒山一扇磨の散茶2013年

漫撒山一扇磨の散茶2013年

現在はこの辺りは人里離れた山奥になっていますが、清代の後半(1800年代後半)にお茶づくりがもっとも栄えたときには、村もあり、農地として人がお茶の栽培を管理していたようです。
その当時、易武山でお茶づくりの茶荘が軒を並べる老街から、山深いこの辺りの村々へ石畳の道が続いており、季節になると馬500頭が毎日茶葉を運んだという記録があり、当時の隆盛がしのばれます。
その後、お茶づくりがすたれて、この辺りに村はなくなり、現在は国有林の一部となっています。
森は自然林に戻り、 茶樹はそのまま生き残って野生化しているので、春の新芽の出る季節になると、近くの村々から農家がバイクで山に入って茶を摘みます。
摘みたての鮮葉を持ち帰り、各農家で「殺青」ー「揉捻」ー「晒干」の製茶が行われ、晒青毛茶が販売されます。

漫撒山一扇磨の散茶2013年

この数年の野生茶ブームにより、農地の再開発(雑木を切って採光を確保したり、伸び放題の枝を短くして茶摘みがしやすいように幹のあたりを切り戻す「台刈り」をしたり。) がすすみ、「野放茶」と呼ぶには野性味の足りないものが増えていますが、そのような栽培型の性質のある茶樹には摘み時が少し早く来て、市場に流通するのも早くなるので、まだ深い森の中に残っている茶樹から採集されたものを選ぶには、タイミングが大事になります。
野生茶の性質を持つ茶樹は、一般的に春の遅い時期にしか芽を出しません。
しかし、清明節(2013年は4 月4日)が終わると、西双版納は日に日に気温が上昇し、雨が多くなり、これもまた美味しいお茶をつくるには適さない気候となります。
清明節の頃になってようやく摘み時が来て、早くてもダメ、遅くてもダメ。そのため、野性味があり、かつ上質に仕上がった晒青毛茶はほんの数日間しか流通しません。
したがって、餅茶にするほどのまとまった量を確保するのが難しく、こうして散茶のまま少量ずつ流通します。

漫撒山一扇磨の散茶2013年

漫撒山一扇磨の散茶2013年

漫撒山一扇磨の散茶2013年漫撒山一扇磨の散茶2013年

漫撒山一扇磨の散茶2013年漫撒山一扇磨の散茶2013年

晒青毛茶は茎の部分が長く嵩があります。
丁家老寨の古茶樹の晒青毛茶は、茎を手作業で取り除きますが、一扇磨のはその処理をしていません。
蓋碗にはみ出るほどありますが、これでも重量にしたら3gほどです。
圧延加工して、ぎゅっと圧縮された茶葉が小さく固まる餅茶を崩した場合は、蓋碗の底にほんの少しだけに見えても3gは十分にあるので、茶葉の量には注意が必要です。
いずれにしても春の旬の茶葉は心もち少なめで十分です。
多くすると味のバランスをとるのに技術が要ります。

漫撒山一扇磨の散茶2013年

一扇磨のお茶は、苦味と酸味に特徴があります。
基本的には易武山の甘いお茶の部類ではありますが、その甘いお茶をつくる「丁家老寨」や「弯弓」と隣接しているにもかかわらず、ちょっと風味の系統が異なります。
口に含んだ瞬間は甘く感じるのですが、すぐに苦味が立ちます。苦味は軽く、やがてすーっと消えてゆきます。苦いのか甘いのかよくわからないような面白味のあるお茶です。
一扇磨の山は1800メートルに達するやや海抜の高い位置にあり、この苦味の特徴が出ると言われています。

ややツウ好みの味覚のような気がしますが、いろんなお茶に飽きた口にはちょうどよいでしょう。

漫撒山一扇磨の散茶2013年

耐泡(何煎でも出る)があります。
何煎かすると茶葉に熱が通って、余韻に奥行きが出てきて、苦味がより上等に感じられます。同じ漫撒茶山で海抜1900メートルにある刮風寨の風味に似たところを感じるので、やはり気候や土壌、そしてその環境に適応して進化してきた品種に共通したところがあるのでしょう。

漫撒山一扇磨の散茶2013年プーアル茶


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