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漫撒陰涼紅餅2015年 その2.

man sa yin liang hong bing cha

漫撒陰涼紅餅2015年

■茶樹
陰涼にある12本の茶樹。
太陽が真上に昇った頃に半時間ほど直射日光が当たるだけで、それ以外は周囲の樹木の陰になります。
1990年頃、現在2015年からおよそ25年前に、茶樹の地面に近い幹からバッサリ台刈りされた跡があります。新しく生えてきた枝が幹となっていますが、まだ細くて弱々しい印象です。25年前に茶葉の価格が暴落したことがあり、お茶をつくらずに他の作物を植えようとしたらしいです。結局それ以降この農地は手入れされなかったので、自然の森に戻っていました。昨年2014年に茶葉の価格が高騰して、忘れられていたこの森に手が入りました。下草が刈られ、周囲の樹木の何本かが伐採されました。
陰涼にひっそり生きていた茶樹は、写真から見るその様相からも特殊なことが伺えます。

漫撒陰涼紅餅2015年

漫撒陰涼紅餅2015年

漫撒陰涼紅餅2015年

漫撒陰涼紅餅2015年

漫撒陰涼紅餅2015年

漫撒陰涼紅餅2015年

漫撒陰涼紅餅2015年

漫撒陰涼紅餅2015年

漫撒陰涼紅餅2015年

漫撒陰涼紅餅2015年

漫撒陰涼紅餅2015年

漫撒陰涼紅餅2015年

漫撒陰涼紅餅2015年

実生(種から育つ)の茶樹で、おそらく母樹を同じくする兄弟のような数本がひとつの場所に集まっています。

漫撒陰涼紅餅2015年

漫撒陰涼紅餅2015年

漫撒陰涼紅餅2015年

漫撒陰涼紅餅2015年

漫撒陰涼紅餅2015年

漫撒陰涼紅餅2015年

漫撒陰涼紅餅2015年

漫撒陰涼紅餅2015年

漫撒陰涼紅餅2015年

漫撒陰涼紅餅2015年

剪定をしないで枝を伸ばし、成長した葉をこすり落とす伝統の栽培方法「熟した枝」づくりのために枝が裸になっていますが、日当たりの良いところに育つ茶樹と比べてみても、葉の数がさらに少なく貧相に見えます。陰涼に育つ特徴が現れています。

漫撒陰涼紅餅2015年

漫撒陰涼紅餅2015年

漫撒陰涼紅餅2015年

漫撒陰涼紅餅2015年

采茶は午前中のみにしました。
農地に敷いた布に、摘みたての茶葉を広げて萎凋させます。

漫撒陰涼紅餅2015年

■製茶
小屋へ持ち帰った鮮葉をさらに日光萎凋させます。
日が落ちる頃から揉捻です。手揉みしました。

漫撒陰涼紅餅2015年

漫撒陰涼紅餅2015年

漫撒陰涼紅餅2015年

木陰に育つ茶葉は柔らかく、揉捻はしっかり捩れてくれます。
3月9日の茶摘みでつくった別の紅茶に比べると、軽発酵のすすみが早く、茶葉がしっかり変色しました。
+【漫撒生態紅餅2015年】
小茶樹と古茶樹の違いが現れています。昨年の紅茶づくりでも経験しましたが、古茶樹の茶葉のほうが軽発酵が早くすすむ傾向があります。

漫撒陰涼紅餅2015年

漫撒陰涼紅餅2015年

漫撒陰涼紅餅2015年

漫撒陰涼紅餅2015年

一晩布の袋に入れて軽発酵させ、次の日に晒干(天日干し)です。乾燥機械は使いません。そのため、天気に左右されます。早春のまだ気温の低いうち、雨の少ない天気の安定した日に行う必要があります。
2015年の春、西双版納は異常気象となり、例年であればまだ雨の降らない3月18日頃に雨が降りました。このお茶の采茶はその3日後の3月21日です。22日はやや雲が多く、晒干に時間がかかりました。午後の太陽でなんとか乾燥しきったものの、ゆっくり乾燥しながらすすむ軽発酵により生じる無花果(イチジク)っぽいドライフルーツ風味があります。
過去につくった紅茶も天気のせいで似た香りが生じています。
+【紫・むらさき秋天紅茶2011年】
カラッと晴れた日の晒干が理想ではありますが、味の魅力という観点では、どちらが良いのか悪いのか判断しかねます。

漫撒陰涼紅餅2015年

圧延はいつもの漫撒山の工房で、蒸して布でくるんで、石型で圧して固めています。
このとき、紅茶は蒸し時間をやや長くしています。軽発酵のしっかりすすんだ茶葉は粘着力が弱いので、しっかり蒸して固めます。
また、熱を通すことで茶葉の持つ酸化酵素による変化(枯れ葉になろうとする成分変化)を止めることを意識しています。この紅茶の製法においては、圧餅の蒸しの工程だけが熱を通すチャンスです。
180gサイズの小さめの餅茶は、1日あれば涼干(陰干し)+晒干(天日干し)で十分に乾燥します。圧餅の段階でも機械乾燥を避けられるので、より自然な風味に仕上げられます。

■品茶
陰涼がお茶の味にどのように現れるか。
そこが知りたいところです。

漫撒陰涼紅餅2015年

漫撒陰涼紅餅2015年

漫撒陰涼紅餅2015年

中国の漢方など漢字文化圏の古い考え方では、陰涼の茶葉には「陰」の性質があると見ます。逆に陽当りの良いところに育った茶葉は「陽」の性質です。
これがお茶の味や体感に現れるはずです。

漫撒陰涼紅餅2015年

これまでにつくった紅茶を飲み比べて、味や体感を確かめてゆきます。
カンタンに答えを求めるのは避けたいと思います。

■淹れ方
この製法における紅茶は基本的に熱い湯でじっくり抽出したほうが美味しいですが、このお茶に限ってはそうでもありません。
いろいろ試してみてください。
キレイにつくってあるので洗茶は必要ありません。

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+【漫撒陰涼紅餅2015年 その1.】


漫撒陰涼紅餅2015年 1枚 180g

2015年07月05日 終了


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