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プーアール茶を味で選ぶ

プーアール茶にもいろいろな味があります。

■「熟茶」と「生茶」について
7592七子餅茶プーアル茶 7542七子餅茶99年無内飛
左の写真は、「7592七子餅茶プーアル茶」 熟茶 1999年製造
右の写真は、「7542七子餅茶99年無内飛」 生茶 1999年製造

熟茶
鮮葉―殺青―揉捻―晒幹―渥堆―涼干―篩分―称量―蒸圧―乾燥

生茶
鮮葉―殺青―揉捻―晒幹―――――――篩分―称量―蒸圧―乾燥

熟茶は、メーカーの施設で茶葉に水を撒く「渥堆」(ウォードゥイ)と呼ばれる、黒麹菌を主とした菌類のグループを活発に活動させて、茶葉を発酵させる工程があるものです。発酵によって茶葉は赤味の強い色に変色し、煎じると茶湯も赤く深い色になります。味には旨味と甘味が強く、緑茶のような渋みは少なくなります。

生茶は、「渥堆」(ウォードゥイ)の過程がなく、メーカーから出荷されてすぐは、緑茶に近い状態です。茶葉によっては、雲南の大葉種喬木の特徴である強い渋味や酸味や苦味、煙っぽい香りが強すぎるくらいにあり、すぐに飲むよりは長期保存して熟成させてから飲むのに適します。 (最近の品種のものは、あっさりとして甘いものもあります)
そして、保存環境によって風味の変化が異なってきます。「渥堆」の発酵と比べると、保存熟成はゆっくりで、変化は小さく感じます。また、長年かかって大きく変化しても、「渥堆」とは少し違った方向の風味に仕上がります。
以下のページも参考にしてください。
【茶商の倉庫が味をつくる】
【プーアール茶の保存】


■熟茶のちがい
熟茶の場合は、メーカーの「渥堆」と、茶商の倉庫の熟成と、2つの段階での熟成度が味を大きく左右します。
鳳凰沱茶 鳳凰沱茶
写真の左が、鳳凰金毫沱茶 2005年
写真の右が、鳳凰沱茶 2006年
使用されている茶葉は、それほど差はありません。製造年数も1年しか違わず、どちらも茶商の倉庫には入っていないため、保存に環境による差はほとんどありません。しかし、茶湯の色の差がこれほどにあるのは、メーカーでの「渥堆」の熟成度が異なるためです。左のものは「渥堆」熟成が強く、右のものは「渥堆」熟成が弱いものです。


左の写真は、「義安棗香73特厚磚茶」 1973年頃製造 半生熟茶
右の写真は、「7581雷射磚茶プーアル茶88年 」 1988年製造 半生熟茶
上の二つの熟茶は、「半生熟茶」と呼ばれる、メーカーの「渥堆」での発酵度の低い熟茶です。「半生熟茶」はメーカーでの熟成が弱いため、茶湯の色は明るい栗色になります。しかし、右の「7581雷射磚茶プーアル茶88年 」は赤みの強い色をしています。これは保存熟成のときの環境の差が現れています。

大益磚茶五級2006年と大益茶磚96年プーアル茶 大益磚茶五級2006年と大益茶磚96年プーアル茶
写真の左に位置するのが、「大益7562磚茶06年」 2006年 熟茶
写真の右に位置するのが、「大益7562磚茶07年」 2007年 熟茶
この2つの熟茶は、同じ銘柄で、作られた年が2006年と2007年で1年違うだけです。保存環境も同じ。メーカーでの「渥堆」の熟成も同じですが、風味にはそれ以上の差があります。茶葉は、収穫された年によって、微妙に味が異なります。このお茶には、茶葉の出来具合の違いが現れています。(写真ではわかりにくいですが・・・)

■生茶のちがい

左の写真は、「大益沱茶05年」 2005年頃製造 生茶
右の写真は、「7582大葉青餅プーアル茶」 1975年製造 生茶
生茶の場合は、メーカーの製造工程には大差がありません。出荷された頃はほぼ緑茶に近い状態でで、左の写真のような色をしています。もちろん茶葉の等級や茶山の違いによって多少の差はあります。また、ほんの一部では、メーカーですでに一定期間陳化させた茶葉もあります。
熟成のすすんだ茶葉の色は枯れながらも赤味が増し、表面には少し光沢が出てきます(固形茶の場合)。煎じたときの湯の色にも赤味が増し、右の写真のような栗色や橙色になってゆきます。味は、角がとれてまろやかになり、熟成がすすむほどに旨味や甘味がぐっと増してきます。

未入倉の生茶プーアル茶 未入倉の生茶プーアル茶
左の写真: 1970年代後期 孟海茶廠の七子餅茶 未入倉
右の写真: その茶湯の色。赤味が少なく、明るいやまぶき色。
生茶の保存熟成には、菌類による発酵がほとんどないと思われるものもあります。1990年後半からは、雲南のお茶の取引が自由化されたため、倉庫で熟成されないまま、個人の家庭で保存されるものも増えました。
もともと緑茶の消費の多い地域の上海などでは、この風味の生茶も高い評価を得ています。


左の写真は、7542七子餅茶 1980年頃 比較的乾燥した倉庫
右の写真は、7542七子餅茶 1980年頃 比較的湿度のある倉庫
茶商の倉庫によっても熟成具合は異なります。ほぼ同じ茶葉で、同じような圧延の技術で、同じくらいの期間熟成されたものですが、倉庫の湿度の違いによって、味が異なり、湯の色にもそれが表れています。比較的乾燥した倉庫では、熟成は軽く、花のような香りがあります。渋みや苦味もほどよく残って、甘さ控えめなので、軽快な風味に感じます。
比較的湿度のある倉庫では、ほんのかすかに発酵臭はありますが、穀物のような柔らかな風味で、甘みを強く感じます。
この例はどちらも熟成状態の良いものです。この差をわかるようになれば、好みの味を選ぶことができます。

小黄印圓茶80年代散茶 厚紙7532七子餅茶プーアル茶
左の写真は、小黄印圓茶80年代散茶 1980年代初期 陳年茶葉の生茶
右の写真は、厚紙7532七子餅茶プーアル茶 1986年頃 生茶
生茶には、例外的にメーカーで少し熟成させた茶葉が使用されているケースがあります。左の写真の小黄印圓茶は、いったん緑茶と同じように熱で酸化発酵を止めた茶葉を、メーカーの倉庫で散茶の状態のまま一定期間寝かした後に、固形にして出荷されたものです。茶葉に水を撒く「渥堆」加工がされていないため、熟茶のような風味はありません。生茶を長年熟成させたものに似ています。出荷されてからも同じ熟成はつづきます。保存年数が経つと、味だけでは陳年茶葉であったかどうかの判別は難しくなります。陳年茶葉のほうが、やや熟成が進んでいるため、同じような製造年で、同じような保存環境のものよりは、色に赤味が増しています。


■加工段階と保存環境による味の違い
いくつかのパターンがありますので、以下に列挙してみました。

熟茶の「渥堆」(ウォードゥイ)での・・・
  発酵が弱いもので、新しいまま売られるもの
  発酵が弱いもので、新しいまま重湿倉加工されるもの
  発酵が弱いもので、長期保存され、倉庫に入っていないもの
  発酵が弱いもので、長期保存され、倉庫での発酵の軽いもの
  発酵が弱いもので、長期保存され、倉庫での発酵の重いもの
  発酵が強いもので、新しいまま売られるもの
  発酵が強いもので、新しいまま重湿倉加工されるもの
  発酵が強いもので、長期保存され、倉庫に入っていないもの
  発酵が強いもので、長期保存され、倉庫での発酵の軽いもの
  発酵が強いもので、長期保存され、倉庫での発酵の重いもの

生茶で・・・
  新しい茶葉のもので、新しいまま売られるもの
  新しい茶葉のもので、長期保存され、倉庫に入っていないもの
  新しい茶葉のもので、長期保存され、倉庫での発酵の軽いもの
  新しい茶葉のもので、長期保存され、倉庫での発酵の重いもの
  陳化した茶葉配合のもので、新しいまま売られるもの
  陳化した茶葉配合のもので、長期保存され、倉庫に入っていな いもの
  陳化した茶葉配合のもので、長期保存され、倉庫での発酵の軽 いもの
  陳化した茶葉配合のもので、長期保存され、倉庫での発酵の重 いもの

これらの加工段階や保存環境の違いによって、それぞれに味の特徴も異なります。その違いがわかるようになると、プーアル茶の味の世界は広がります。


■散茶と固形茶のちがい
七子小緑印圓茶7542の散茶
左の写真は、「七子小緑印圓茶7542の散茶」1970年代7542
右の写真は、「73青餅7542七子餅茶」1980年代7542
高級プーアル茶で、同じ銘柄の同じクラスの茶葉で散茶と固形茶がある場合は、固形茶が高価になります。散茶は運搬中に、茶葉と茶葉が摩擦し、形を傷めます。そして粉になるところが出てきます。固形茶にそれはありません。保存時の熟成の進み具合は、散茶のほうがやや早くなります。


■圧延の技術と茶葉の配合による熟成のちがい

左の写真は、「下関茶磚80年代」  厚さ 2.7cm
右の写真は、「義安棗香73特厚磚茶」 厚さ 4.2cm

四角いブロック型の「磚茶」です。この二つはほぼ同じタテ×ヨコの大きさで、重さも1枚約240gとほぼ同じですが、厚さが大きく異なります。
「下関茶磚80年代」は、2級の小さめの茶葉が多く使われており、鉄の押し型で強く圧延されていますので、茶葉の隙間はなくカチカチです。手で持つとずっしりと重い印象があります。
「義安棗香73特厚磚茶」は、5〜8級の大きめの茶葉で、石の押し型でやさしく圧延されており、茶葉の隙間が大きくて厚みがあるので、ふわっと軽い印象があります。
茶葉の隙間があると、空気の通りがよいため、熟成が進みやすく、やさしい味になりやすいです。一方、小さな茶葉を強く固めたものは、茶葉の香りが逃げにくく、苦味や渋みや酸味などのお茶らしさのある味が維持されます。



左の写真は「後期紅印鉄餅プーアル茶」 1980年代末
右の写真は「黄印7542七子餅茶」 1980年代末
「後期紅印鉄餅プーアル茶」は、茶葉の中に白露と呼ばれる、茶葉が湿ったときに成分が浮き出て白くなるところがあります。これには、熟成がよいものと、悪いものとがあるので、見分ける必要があります。
「黄印7542七子餅茶」は、崩した茶葉を見ても白露はほとんど見当たりません。
しかしこの二つは、全く同じ倉庫で保存されていた同じ年代の茶葉です。
倉庫の環境は同じでも、圧延や、茶葉の違いによって、熟成結果が違ってくる例です。この場合、「後期紅印鉄餅プーアル茶」はやや倉庫の熟成の強いめの味。「黄印7542七子餅茶」は倉庫の熟成が弱いめの味がします。


■茶葉の産地による味の違い

左の写真は、「五大山孔雀餅茶プーアル茶」2005年の5種類の餅茶の裏面。
右の写真は、それぞれの茶葉を煎じたときの色の違い。
孟海茶廠の企画した商品に、雲南大葉種小喬木のある5つの茶山の、3〜5級の茶葉を使った 5種類の生茶があります。
1.布朗古茶山孔雀餅茶 (布朗古茶山)
2.南糯山貢餅茶 (南糯山)
3.孟海孔雀餅茶 (孟海茶山)
4.孟海巴達茶山孔雀餅茶 (巴達茶山)
5.孟宋古茶山孔雀餅茶 (孟宋古茶山)
同じ種類の茶葉でも、茶山が異なるだけで、煎じたときの色はそれぞれに異なります。色の違いと同じように風味も異なります。

雲南省の高地の茶山にもそれぞれに気候や自然環境が異なり、またそこを管理する農家の考え方によっても茶葉の育ちは違ってきます。
【プーアル茶の里と自然環境】


プーアール茶の味を変えた歴史
プーアル茶は、年代によって大きく味の傾向が異なります。
雲南の西双版納地区の原住民による茶樹の栽培は、西暦220年頃から記録されていますが、他の地域に広まったのは、漢民族の移住者とその文化が多く入った明の時代の末期の1600年頃からとされています。西双版納地区の六大茶山の茶葉を馬に積んだキャラバンが、全国各地にお茶を運びました。茶馬古道と呼ばれる、茶葉と馬の交易の道です。
清の時代(1616〜1912)には、北京の朝廷に献納する貢茶に選ばれたことで、名前が知れわたり、プーアル茶作りは盛んになります。
そうして始まったプーアル茶ですが、1600年頃から今日までに大きく変化してきました。その変化の背景には、社会的な変化があります。とくに大きな変化があったのは、1950年前後、1960年代後半、1990年代後半の3つの年代においてです。

●1950年前後
1600年頃からつづいていた民営の茶荘のプーアル茶作りは、1924〜の内戦、それに続く1938-1945年の日中戦争から太平洋戦、さらに1949年まで続く内戦により、一時的に衰退します。1949年に中華人民共和国が誕生し、1953年からの社会主義改革による農業や商工業の改革により大きな変化が訪れます。1955年から農村は国によって協同組合にされ、1956年末〜1958年に次々と人民公社化されます。六大茶山の茶葉も、人民公社によって統一買い付けがされ、計画的に販売されました。民営の茶荘にかわって、国営のメーカー(孟海茶廠、下関茶廠、昆明茶廠など)が緑茶や紅茶やプーアル茶作りを行い、それを輸出販売する国営の会社「中国茶葉総会社」(中茶牌ブランド)が、外貨獲得のために海外に販売し、国内にはチベットや新疆などの僻地へ、生活のための廉価品のみが供給されるようになります。民営の茶荘のつくる 「號級」のお茶が消滅し、国営の茶廠のつくる「印級」がそれにかわります。
福祿貢茶 紅印
左:號級のお茶「福祿貢茶」
右:印級のお茶「早期紅印圓茶」

●1960年代後半から1970年代
1958年からの「大躍進」政策による農業の協業化と、1966年からの文化大革命による伝統文化の破壊。計画的で効率のよい茶葉の収穫のために、茶園の整備がすすみます(実際は極めて非効率的な結果となり、森林には大きなダメージを残した)。野生に近い状態で栽培されていた背の高い古い茶樹は切り倒し、若い背の低い茶樹に植え替え、より収穫効率の良い新茶園になってゆきます。若い茶樹の茶葉は、葉をたくさんつける分、小ぶりで厚みが少なくなり、やわらかく、風味がやさしいのが特徴です。
孟海茶廠など、国営のメーカーでは、収穫された茶葉を効率よく使い、安定した商品供給のための「標準化」したお茶作りを研究します。収穫時期の異なる茶葉や、茶山や等級の異なる茶葉をブレンドする「配方」の技術が誕生します。餅茶の表面、内側、裏面に異なる等級の茶葉を配置するお茶作りに成功し、「7542」や「7532」など、茶号がつけられます。「印級」のお茶は「茶号」のお茶に代わります。
また、保存熟成の期間を短縮するために、茶葉に水を撒いて菌類による発酵を促進させる「熟茶」の製造技術が研究され、昆明茶廠から1973年に熟茶の製品が販売されます。孟海茶廠や下関茶廠も同時に熟茶の製品を作ります。長年寝かせなくとも、まろやかで甘味があり、比較的飲みやすい熟茶の製造技術は、まさにこの時代の流れに沿ったものです。運搬効率のよい四角いレンガ型の「磚茶」も、熟茶とともに増えてゆきます。
七子紅帯青餅プーアル茶 73厚磚プーアル茶
左:「7532」の前身と思われる「七子紅帯青餅プーアル茶」
右:熟茶第一号「73厚磚プーアル茶」

●1990年代後半
経済の自由化の流れで、雲南の茶葉の取引も徐々に自由化されてゆきます。中華圏の人々の生活が豊かになるとともに、プーアル茶の需要は年々増えてゆき、茶葉の収穫率を上げるため、より収穫率の良い潅木の茶樹に改良されてゆきます。国営のメーカーや貿易会社は民営化されてゆきます。
1997年の香港の返還前後から、台湾でのプーアル茶ブームがあり、多くの年代モノのプーアル茶が香港の茶商から台湾へ輸出され、また、国営メーカーは、香港や台湾の茶商から、直接オーダーを受けるようになります。台湾の茶商に直接販売されたものは、比較的乾燥した状態で保存されることになり、それまでにはなかった、ドライな風味のプーアル茶が多くなります。
2000年から、経済的に豊かになった中国大陸でプーアル茶ブームが起こり、需要が急速にふくらみ、過去になかった大きな市場が開けます。上海や北京から順番に、大陸の都市に流通し、その需要に応えるように、供給するメーカーや流通もまた急速に増えて、品質の問題が出てきます。
中国茶をあつかうお店は、それまで烏龍茶だったところもプーアール茶に置き換え、プーアール茶専門店もたくさんでき、プーアル茶バブルが社会現象にまでなりますが、2007年には急速に冷めて安定します。
雲南のメーカーから、香港や広州で倉庫を持つ古い茶商を経由しないで流通するプーアル茶には、保存熟成される間がありません。大陸の人々の嗜好に合わせて、緑茶のようなすっきりとまろやかな生茶が、新しい品種の茶葉で作られるようになります。プーアル茶の風味は大きく変化してゆきます。
紫大益7542七子餅茶
左:孟海茶廠独自ブランド「大益」の「紫大益7542青餅」
右:易武正山の「號級」の再現「真淳雅號」

大益牌(商標)については、以下のページをご参照ください。
【大益牌について】

※この記事は、随時変更や訂正を加えます。
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お客さまのご質問

ご質問:
小豆の香りのするお茶はありますか? 煎を進めて行くと、だんだんと小豆の蒸したような香りのしてくるプアール生茶をかつて飲んだ事があり、とてもほっこり甘く美味しかったので、そのようなものを探しているのですが、なかなかそういった物にあたりません。店長様のところでそういったお茶はおいてありますでしょうか?
回答:
倉庫熟成のされた生茶や、年代モノの熟茶などに、小豆味のものがあります。
「 同興號後期圓茶70年代」、 「7581後期文革磚80年代」などお試しください。

ご質問: 最近の新しいプーアール茶の生茶は、煎じると黒い焦げカスのようなものが茶葉に混じっているようですが、それはなにでしょうか?
回答:
ご質問のお客様から頂いた情報
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昨日下関上海代理店に行ってきました。店員は2人の老夫婦でしたが、多分文革のときに下放で上海から雲南に行かされたんだと思うのですが、下関の工場で40年近く働いていたそうです。 おかげであの黒いカスの謎が解けました。 殺青の工程で、でかい機械でグルングルン茶葉を回すときに、機械の中が釜になっていて熱いそうですが、その釜の中で茶葉が焦げ付くそうです。 そのカスらしいです。聞いて安心しました。
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解説:
生茶の製造工程には、 鮮葉―殺青―揉捻―晒幹―篩分―称量―蒸圧―乾燥 があります。 「殺青」は摘み取った新鮮な茶葉を、釜で炒るなどして熱を加えて、酸化酵素の働きを止めることで、茶葉自身の成分変化による発酵を止めます。 プーアール茶は、その後に、茶葉自身の成分変化による発酵や、外から麹菌などが付いて発酵するなどさせるため、後発酵のお茶と分類されます。


ご質問:
同興號後期圓茶70年代が好きです。毎日のように飲んでいます。 ところで、どうも日々味わいが変わっているように感じます。そう感じるのは自分の体調が毎日異なるせいか、それとも茶葉に微妙な変化があるのか、熟成の変化といっても、そう毎日変化するわけでもないでしょうから、やっぱり飲む側の問題でしょうか?茶葉の分量や湯の温度など、できるだけ同じになるようにしているのですが。
回答:
毎日味が変わっていると思います。 それが飲む側の体調なのか、茶葉のコンディションが変わっているのか、はっきりとわかりませんが、おそらく両方の理由が重なっていると思います。とくに「同興號後期圓茶70年代」のようなデリケートな味のものにはそれに気付きやすいです。 たとえば、当店から航空便で日本に到着してすぐの味と、1週間ほど落ち着かせたときの味は異なります。これははっきりと、何人ものお客様が同じように言われています。 また、雨の日や台風の来る前などの気圧の変化があるときは、いつもと味が異なるように感じます。湿気なのか、気圧なのか、それともそれに反応している飲む側の体調なのか、原因はわかりません。 また、湿気の多い日が続いたりすると、茶葉が湿気を吸うせいか、雑味が多くなると感じることがあります。そんなときは、できるだけ日が当たらず風通しの良い乾燥したところに置いて、数日間自然乾燥させてみてください。元の美味しさに戻ります。 固形の餅茶などの場合、崩す位置によって茶葉の大きさが異なることがあります。また、圧延のときの圧力の加わり方によっても、空気の通り具合が異なるため、同じように見える茶葉でも、少し味も変わってくると思います。

ご質問:
「7562磚茶」の「三分熟茶」の説明で「軽発酵」のことについて触れていますが、この「三分熟茶」のような渥堆ではない「軽発酵」と、渥堆による「73白紙特厚磚」のような「半生」の「軽発酵」は具体的にどのように違うのでしょうか。もう少し詳しくご教示いただければ幸いです。
回答:
「7562磚茶」は生茶です。「軽発酵」された「三分熟茶」の茶葉というのは、収穫した茶葉を乾燥した状態でメーカーの倉庫で一定期間寝かせて、落ち着いた味にしてから、固形のお茶に加工するものです。 一方、「半生熟茶」は、メーカーが茶葉に水を撒いて麹菌などの働きを活発にさせて熟成させる「渥堆」の発酵です。「半生」とするのは、渥堆による発酵が浅いめの熟茶と考えてよいでしょう。 生茶と熟茶には、「渥堆」の工程があるかないかの決定的な違いがあります。


ご質問:
雲南のプーアル茶がなぜ台湾や香港に多いのでしょう? プーアル茶は雲南で作られているようですが、貴店のお茶には台湾や香港から仕入れられているのが多いように思います。どのような理由でそうなるのでしょうか?興味深いです。
回答:
1950年代から、お茶の取引が国営化され、外貨獲得のために高級プーアール茶はすべて香港を経由して海外に販売されました。1990年代になって、お茶の取引が自由化されるまで、中国国内に高級プーアル茶はほとんど流通していません。年代モノのプーアル茶が中国国内に無いのはこのためです。


ご質問などお気軽にメール下さい。
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参考ページ

プーアール茶の茶葉の見方
【プーアール茶の茶葉の見方】

長期保存する倉庫の環境について。
【茶商の倉庫がプーアールの味をつくる】

そのお茶に、美味しい水で飲んでいますか?
【水がちがうとお茶もちがう】



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